【決算速報】キヤノンマーケティングジャパン BPOサービスに強みを持つプリマジェスト社がグループ入り 業績やニュースリリースまとめ
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代理店販売の戦略において、協業先の決算資料やニュースリリースから最新の動向を入手しておくことは必要不可欠です。本記事では、2024年第1四半期決算資料(2024年4月23日発表)より、キヤノンマーケティングジャパン株式会社の動向と今後の展望をまとめました。

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キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、キヤノングループにおいて主に販売とシステムサポートの役割を担う企業です。日本におけるキヤノンブランド製品の直販、卸売や修理などのサポートを行っています。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 統合報告書 2021年12月期より)

経営戦略として、顧客をセグメントに分けて4つの事業を展開しています。
具体的には、個人向けにインクジェットプリンター等を提供する「コンスーマー」や大手〜中堅企業向けに経営戦略課題解決のためのITソリューションを提供する「エンタープライズ」、中小企業向けに複数の販売チャネルを活かしてITソリューションを提供する「エリア」、専門領域の企業向けにソリューションを販売する「プロフェッショナル」に分類されます。

また、上記がセグメントごとのキヤノンマーケティングジャパン株式会社の子会社一覧です。
法人向けのサービスを提供している企業の代表例として、エンタープライズセグメントではキヤノンITソリューションズ株式会社、エリアセグメントではキヤノンシステムアンドサポート株式会社が挙げられます。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 統合報告書 2021年12月期より)

キヤノンマーケティングジャパン株式会社は全国170箇所のサービス拠点を持っています。キヤノングループの50年以上の歴史を活かし、大手企業から中小企業、個人まで幅広い販売網を持っていることを強みとしています。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 統合報告書 2021年12月期より)

ここからは、キヤノンマーケティングジャパン株式会社の2024年度第1四半期の業績について解説します。ポイントとしては上記のとおりです。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年12月期第1四半期 決算説明より)

業績についてご紹介します。対前年で増収、減益となりました。
売上高は、主にコンスーマセグメントが減収となりましたが、ITソリューション事業が引き続き順調に推移したことや、昨年10月にグループ入りしたTCSの売上が加わったこと等により、1,572億円(前年同期比2%増)となりました。営業利益は、コンスーマ製品の売上減少に伴う荒利の減少や販管費の増加等により、 138億円(前年同期比10%減)となりました。経常利益は140億円(前年同期比9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は95億円(前年同期比9%減)となりました。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年12月期第1四半期 決算説明より)

1Qの営業利益分析です。売上の増加に伴い粗利が8億円増加しております。
荒利率については、プロフェッショナルセグメントで荒利率の高い産業機器の売上が減少したことや、エンタープライズセグメントでBPOの大型案件の剥落があったこと等により悪化し、17億円減少しております。
販管費については、基幹システムの刷新等によるIT費用の増加や、プリマジェストのグループ入りに伴う費用等により「その他販売費」が増加したこと等により、6億円増加しております。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年12月期第1四半期 決算説明より)

次に、セグメントごとの業績を読み解きます。それぞれの業績は下記のとおりです。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年12月期第1四半期 決算説明より)
●コンスーマ
売上高は、301億円(前年同期比8%減)。
セグメント利益は、売上の減少に伴う荒利の減少により、21億円(前年同期比33%減)。
●エンタープライズ
売上高は、590億円(前年同期比8%増)。
セグメント利益は、営業利益は、売上増加に伴い荒利が増加したものの、 BPOの大型案件剥落に伴う荒利率の悪化や、TCSのグループ入りに伴うのれんの償却費の発生等による販管費の増加により、55億円(前年同期比6%減)。
●エリア
売上高は、598億円(前年同期比0%)。
セグメント利益は、高付加価値なITソリューションの売上構成比増加に伴う荒利の増加等により、52億円(前年同期比10%増)。
●プロフェッショナル
売上高は、140億円(前年同期比19%増)。
セグメント利益は、産業機器の売上減少に伴う荒利の減少により、17億円(前年同期比9%減)。

ここからは、法人向けサービスにおいての業績の詳細を読み取ります。
まずは、エンタープライズセグメントです。売上高の内訳としては、キヤノン製品他が151億円(前年同期比2%増)、ITソリューションが439億円(前年同期比10%増)です。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年12月期第1四半期 決算説明より)
2024年12月期第1四半期決算短信に下記の記載があることから、オフィスMFPの保守サービス、レーザープリンターカートリッジなどの主要キヤノン製品は売上が減少したものの、ITソリューションにおいて、金融業向け及び流通業向けのSI案件が順調に推移したことやTCS株式会社の連結子会社化等により、業績が向上したことがわかります。
主要キヤノン製品については、複数の大型案件があったことにより、オフィスMFP、レーザープリンターの台数は大幅に増加しました。オフィスMFPの保守サービスについては、オフィスにおけるプリントボリュームが減少したことにより、売上は微減となりました。レーザープリンターカートリッジについては、前年同期に価格改定を見据えた駆け込み需要があり、その剥落により、売上は減少しました。
ITソリューションについては、金融業向け及び流通業向けのSI案件が順調に推移したことやTCS株式会社の連結子会社化等により、売上は増加しました。

次に、エリアセグメントにおける業績です。
売上高の内訳としては、キヤノン製品他が399億円(前年同期比2%減)、ITソリューションが199億円(前年同期比5%増)です。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年12月期第1四半期 決算説明より)
2024年12月期第1四半期決算短信に下記の記載があることから、オフィスにおけるプリントボリュームが減少したこと、レーザープリンターカートリッジの売上減少により、主要キヤノン製品の売上は減少したものの、ITソリューションにおいて、Windows10の延長サポート終了に伴うビジネスPCの入替が進んだことや「まかせてIT DXシリーズ」が順調に推移したことにより、売上が横ばいであることがわかります。
主要キヤノン製品については、ペーパーレス化の影響や前年同期の製品供給の回復により、販売台数が大幅に増加した反動で、オフィスMFP、レーザープリンターの台数は減少しました。オフィスMFPの保守サービスについては、 オフィスにおけるプリントボリュームが減少したことにより、売上は減少しました。レーザープリンターカートリ ッジについては、前年同期に価格改定を見据えた駆け込み需要があり、その剥落により、売上は減少しました。
ITソリューションについては、Windows 10の延長サポート終了に伴うビジネスPCの入替が進んだことや中小企業のIT環境をトータルで支援する「まかせてIT DXシリーズ」が順調に推移したことで、売上は増加しました。

ITソリューション事業の業績を読み解きます。セグメントと事業の合計の売上としては760億円と前年比9%の増加となりました。
また、エンタープライズセグメント・エリアセグメントの売上高としても、「SIサービス」、「保守・運用サービス/アウトソーシング」の事業において前年比より増加しています。
企業のIT投資が盛んになったことにより、ITソリューション事業の売上が拡大していることがわかります。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年12月期第1四半期 決算説明より)
ここからは、2024年度第1四半期(2024年1〜3月)に公開された主要なニュースリリースをまとめます。
当社は、2024年1月29日開催の取締役会において、下記のとおり役員の異動を行うことを決議いたしましたのでお知らせいたします。

詳細:https://corporate.canon.jp/ir/news/2024/0129-page
キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、キヤノングループであるArcules Inc.(アーキュリーズ)が開発したクラウド型映像プラットフォーム「VisualStage Pro powered by Arcules(以下VisualStage Pro)」に新たに“VisualStage Pro powered by Arcules Camera to Cloud”を追加し2024年2月14日より提供開始します。“VisualStage Pro powered by Arcules Camera to Cloud”は、Axis Communications AB(アクシスコミュニケーションズ)社製のネットワークカメラと連携することで、カメラから直接クラウドストレージへ映像データを送信する機能です。大規模から小規模拠点を一元管理することが可能となり、人や車両の識別などのAI解析も併用することで業務におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を支援します。

詳細:https://corporate.canon.jp/newsrelease/2024/pr-0214
キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、株式会社プリマジェストの全株式を取得し子会社化することについて、オリックス株式会社傘下の株式会社PGTホールディングスとの間で株式譲渡契約を締結しました。
キヤノンMJはプリマジェストの子会社化により、キヤノンMJグループの幅広い業種にわたる顧客基盤にプリマジェストのサービスを展開するだけではなく、プリマジェストが有する知見やノウハウをキヤノンMJグループのBPO事業に取り入れることで、オペレーション効率とサービス品質をともに高め、BPO事業のさらなる拡大を図ります。さらに、キヤノンMJグループが保有する、映像ソリューションやデジタルドキュメントサービスなどで培った技術やシステム開発力を組み合わせることで、両社一体での新たなサービスの創出を目指します。
詳細:https://corporate.canon.jp/newsrelease/2024/pr-0315
キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、当社子会社であるエーアンドエー株式会社の発行済株式の全てを譲渡することを決定し、2024年3月15日付で株式譲渡契約をVectorworks,Inc.との間で締結いたしましたので、お知らせいたします。

詳細:https://corporate.canon.jp/newsrelease/2024/pr-0318
当社は、本日開催の定時株主総会および取締役会にて以下の通り、役員を選任し、就任いたしました。
また、執行役員の異動および同株主総会後の経営体制についても併せてお知らせいたします。

詳細:https://corporate.canon.jp/newsrelease/2024/pr-0327b

ここからは、キヤノンマーケティングジャパン株式会社の今後の展望を読み解きます。
まずは、長期経営構造の資料より中長期的な動向を読み解きます。
キヤノンマーケティングジャパングループは、2025年までに売上6,500億円、営業利益500億円、ROE8.0%を目指しています。そのための基本方針として4点を挙げています。
①利益を伴ったITソリューション事業の拡大
②既存事業の収益性強化
③専門章域の強化・新規事業の創出
④持続的成長に向けたグループ経営
具体的な事業の方向性としては、現在の収益の柱であるキヤノン製品事業の利益を伸ばしつつ、ITソリューション事業に転換を行う方針であることから、キヤノンITソリューションズ株式会社はグループ内でも期待されている事業領域であるということが読み取れます。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 統合報告書 2021年12月期より)

ITソリューション事業の拡大戦略においての具体的な戦略は上記です。エンタープライズセグメントにおいては、特にEdgeソリューションをCAGR+18%と注力して拡大していくことが読み取れます。また、これらの事業の基盤となるデータセンタービジネスの拡大に向けた投資も計画しています。
また、エリアセグメントにおいてはHOME/IT保守・運用をCAGR+13%と注力していく方針です。特に中小企業は社内にIT人材が不足しているため、導入支援から保守まで伴走することでニーズに応えていくことが読み取れます。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 統合報告書 2021年12月期より)

次に、2024年の展望についてご紹介します。上記は、2024年の業績予測です。
2024年年間を通しての売上高は6,450億円(前年同期比2%増)、営業利益は540億円(前年同期比3%増)、経常利益は550億円(前年同期比0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は375億円(前年同期比0%)と予測されています。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年12月期第1四半期 決算説明より)

セグメント毎の業績予測は上記のとおりです。法人向けサービスであるエンタープライズとエリアは双方とも前年から売上と利益ともに増加する見込みです。
エンタープライズにおいては、売上高は2,312億円(前年同期比5%増)、営業利益は205億円(前年同期比8%増)と予測されています。また、エリアにおいては、売上高は2,350億円(前年同期比2%増)、営業利益は183億円(前年同期比8%増))と予測されています。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年12月期第1四半期 決算説明より)
2024年度12月期の業績見通しは下記のとおりです。株式会社プリマジェストの連結子会社化や当第1四半期の実績を踏まえ、売上高の向上を見込んでいます。(2024年12月期第1四半期決算短信より)
2024年12月期の業績予想については、株式会社プリマジェストの連結子会社化や当第1四半期の実績を踏まえ、売上を修正しております。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益については、株式会社プリマジェストの連結子会社化に係るのれんの償却費の発生等があるものの、2024年1月29日に公表した連結業績予想から変更はありません。
なお、当業績予想は、現時点で入手可能な情報に基づき当社が判断しており、潜在的なリスクや不確実性が含まれます。業績の実績は、今後の様々な要因の変化により、当業績予想と乖離する可能性があります。予想の修正が必要な場合には速やかに公表いたします。

2024年度第1四半期は、ITソリューション事業が引き続き順調に推移したことや、昨年10月にグループ入りしたTCSの売上が加わったこと等により業績の向上を実現しています。今後も法改正などの市場動向にあわせた中小企業のDX支援や、準大手・中堅企業へのプリントボリュームの向上にあわせたオフィス機器の提供により、業績を伸ばす方針です。

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