【決算速報】キヤノンマーケティングジャパン エンタープライズセグメントが好調に推移し、高い成長を実現 業績やニュースリリースまとめ
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代理店販売の戦略において、協業先の決算資料やニュースリリースから最新の動向を入手しておくことは必要不可欠です。本記事では、2024年第2四半期決算資料(2024年7月25日発表)より、キヤノンマーケティングジャパン株式会社の動向と今後の展望をまとめました。

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キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、キヤノングループにおいて主に販売とシステムサポートの役割を担う企業です。日本におけるキヤノンブランド製品の直販、卸売や修理などのサポートを行っています。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 統合報告書 2023年12月期より)

経営戦略として、顧客をセグメントに分けて4つの事業を展開しています。
具体的には、個人向けにインクジェットプリンター等を提供する「コンスーマー」や大手〜中堅企業向けに経営戦略課題解決のためのITソリューションを提供する「エンタープライズ」、中小企業向けに複数の販売チャネルを活かしてITソリューションを提供する「エリア」、専門領域の企業向けにソリューションを販売する「プロフェッショナル」に分類されます。

また、上記がセグメントごとのキヤノンマーケティングジャパン株式会社の子会社一覧です。
法人向けのサービスを提供している企業の代表例として、エンタープライズセグメントではキヤノンITソリューションズ株式会社、エリアセグメントではキヤノンシステムアンドサポート株式会社が挙げられます。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 統合報告書 2023年12月期より)

キヤノンマーケティングジャパン株式会社は全国170箇所のサービス拠点を持っています。キヤノングループの50年以上の歴史を活かし、大手企業から中小企業、個人まで幅広い販売網を持っていることを強みとしています。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 統合報告書 2021年12月期より)

ここからは、キヤノンマーケティングジャパン株式会社の2024年度第2四半期の業績について解説します。ポイントとしては上記のとおりです。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年第2四半期 決算説明より)

業績についてご紹介します。対前年で増収、減益となりました。
対前年で増収、増益となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は100億円を超え、第2四半期の過去最高更新となりました。売上高は、昨年10月にグループ入りしたTCSの売上が加わったことや、ITソリューション事業が引き続き好調に推移していること等により、1,617億円(前年同期比9%増)となりました。営業利益は、売上増加に伴う荒利の増加により、対前年4億円増加の122億円となりました。
(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年第2四半期 決算説明より)

2Qの営業利益分析です。売上の増加に伴い粗利が46億円増加しております。
荒利率については、コンスーマセグメントで前年同期に新製品の発売があり、その反動が出たことや、エンタープライズセグメントやエリアセグメントでPCの売上が増加したこと等により悪化し、23億円減少しております。
販管費については、のれん等償却費の増加や、基幹システムの刷新等によりIT費用が増加したこと等により、19億円増加しております。
(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年第2四半期 決算説明より)

次に、セグメントごとの業績を読み解きます。それぞれの業績は下記のとおりです。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年第2四半期 決算説明より)
●コンスーマ
売上高は、340億円(前年同期比1%増)。
セグメント利益は、レンズ交換式デジタルカメラやインクジェットプリンターの売上減少に伴う荒利の減少により、31億円(前年同期比9%減)。
●エンタープライズ
売上高は、606億円(前年同期比15%増)。
セグメント利益は、売上増加に伴う荒利の増加により、45億円(前年同期比12%増)。
●エリア
売上高は、571億円(前年同期比1%増)。
セグメント利益は、エーアンドエーの株式譲渡に伴い荒利は減少したものの、人件費等の販管費の減少により、44億円(前年同期比4%増)。
●プロフェッショナル
売上高は、産業機器の増加により、109億円(前年同期比7%増)。
セグメント利益は、産業機器の増加に伴う荒利の増加により、14億円(前年同期比55%増)。

ここからは、法人向けサービスにおいての業績の詳細を読み取ります。
まずは、エンタープライズセグメントです。売上高の内訳としては、キヤノン製品他が145億円(前年同期比0%)、ITソリューションが460億円(前年同期比20%増)です。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年第2四半期 決算説明より)
2024年12月期第2四半期決算短信に下記の記載があることから、オフィスMFPの台数は増えた一方で、オフィスMFPの保守サービス、レーザープリンターカートリッジなどの主要キヤノン製品は売上が減少したことがわかります。ITソリューションにおいては引き続き、金融業向け及び製造業向けのSI案件が好調に推移し、文教向けPCの大型案件や前年10月のTCS株式会社の連結子会社化により業績が向上しました。
主要キヤノン製品については、複数の大型案件があったことにより、オフィスMFPの台数は増加しました。レーザープリンターは、前年の第2四半期に大型案件があり、その剥落に加え、大型案件が第3四半期以降に後ろ倒しになったことにより、台数は減少しました。オフィスMFPの保守サービスについては、オフィスにおけるプリントボリュームが減少したことにより、売上は微減となりました。レーザープリンターカートリッジについては、前年同期に価格改定を見据えた駆け込み需要があり、その剥落により、売上は減少しました。
ITソリューションについては、金融業向け及び製造業向けのSI案件が好調に推移したことや文教向けPCの大型案件があったことに加え、前年10月のTCS株式会社の連結子会社化等の影響により、売上は増加しました。

次に、エリアセグメントにおける業績です。
売上高の内訳としては、キヤノン製品他が394億円(前年同期比1%減)、ITソリューションが177億円(前年同期比4%増)です。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年第2四半期 決算説明より)
2024年12月期第2四半期決算短信に下記の記載があることから、オフィスMFP、レーザープリンターの台数は減少し、それに伴いオフィスMFPの保守サービスの売上も減少したことがわかります。一方でレーザープリンターカートリッジの売上は増加しました。ITソリューションにおいては、Windows 10の延長サポート終了に伴うビジネスPCの入替が進んだことや中小企業のIT環境をトータルで支援する「まかせてIT DXシリーズ」が順調に推移したことで、業績が向上したことがわかります。
主要キヤノン製品については、ペーパーレス化の影響に加え、前年同期に製品供給の回復に伴い販売台数が大幅に増加した反動により、オフィスMFP、レーザープリンターの台数は減少しました。オフィスMFPの保守サービスについては、オフィスにおけるプリントボリュームが減少したことにより、売上は減少しました。レーザープリンターカートリッジについては、昨年2月に実施した仕入価格上昇に伴う価格改定の効果等により、売上は増加しました。
ITソリューションについては、Windows10の延長サポート終了に伴うビジネスPCの入替が進んだことや中小企業のIT環境をトータルで支援する「まかせてIT DXシリーズ」が順調に推移したことで、売上は増加しました。

ITソリューション事業の業績を読み解きます。セグメントと事業の合計の売上としては787億円と前年比21%の増加となりました。
また、エンタープライズセグメント・エリアセグメントの売上高としても、「SIサービス」、「保守・運用サービス/アウトソーシング」、「ITプロダクト・システム販売」すべての事業において前年比より増加しています。
企業のIT投資が盛んになったことにより、ITソリューション事業の売上が拡大していることがわかります。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年第2四半期 決算説明より)
ここからは、2024年度第2四半期(2024年4〜6月)に公開された主要なニュースリリースをまとめます。
キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、福岡運輸株式会社とともに、「DigitalWork Accelerator電子取引管理サービス」を活用したシステムを構築し、受領書の電子化による配送データの一元管理と配送業務の確認プロセスの自動化を実現しました。
本システムの導入により、年間約160万枚の受領書の照合業務を自動化したほか、配送データをクラウド上で一元管理することにより、全国どこからでも荷主からの問い合わせに対して即時回答できるようになりました。

詳細:https://corporate.canon.jp/newsrelease/2024/pr-0425b
同社は、キヤノン電子株式会社製の新製品として、水道・ガス・電気などの検針業務に特化した省電力で堅牢な業務用モバイル端末ハンディターミナル“PRea GT-40”2モデルを2024年6月3日より発売開始しました。


詳細:https://corporate.canon.jp/newsrelease/2024/pr-0507
株式会社NTTデータ、キヤノンマーケティングジャパン株式会社と株式会社日立製作所は、AIを活用した空調最適化により、ビルの快適性と省エネの両立をめざし、NTTデータのAI空調最適化サービス「HUCAST」、キヤノンMJが提供するネットワークカメラと映像解析ソフトウエア「Crowd People Counter」を組み合わせた人流解析ソリューション、日立のビルIoTソリューション「BuilMirai(ビルミライ)」を活用した実証実験を実施しました。
本実証は、2024年3月22日から29日の期間、日立のグループ会社である株式会社日立ビルシステムの亀有総合センターで行い、その結果、快適性を維持しつつ空調関連のエネルギー消費量を平均16%削減できました。

詳細:https://corporate.canon.jp/newsrelease/2024/pr-0516
キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、完全子会社であるキヤノンITソリューションズ株式会社とTCS株式会社の統合に向けた準備を開始することを決定しました。
統合の主な目的は以下の2つです。
①TCSが得意とするITインフラの設計・構築、システム保守・運用やデータセンターなどに関する技術やノウハウ、人材をキヤノンITSに統合し、ITプラットフォーム事業の強化と拡大を加速させる。
②キヤノンITSが得意とするシステムインテグレーション事業との一体運営により、お客さまのITライフサイクルのフルサポート体制を拡充する。

詳細:https://corporate.canon.jp/newsrelease/2024/pr-0612
キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、グローバル・ブレイン株式会社と共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「Canon Marketing Japan MIRAI Fund」を通じて、ホスピタリティ業界向けにIoTを活用したトコジラミ捕獲デバイスとソフトを開発するValpas Enterprises Oyに出資しました。

詳細:https://corporate.canon.jp/newsrelease/2024/pr-0627b

ここからは、キヤノンマーケティングジャパン株式会社の今後の展望を読み解きます。
まずは、長期経営構造の資料より中長期的な動向を読み解きます。
キヤノンマーケティングジャパングループは、2025年までに売上6,500億円、営業利益500億円、ROE8.0%を目指しています。そのための基本方針として4点を挙げています。
①利益を伴ったITソリューション事業の拡大
②既存事業の収益性強化
③専門章域の強化・新規事業の創出
④持続的成長に向けたグループ経営
具体的な事業の方向性としては、現在の収益の柱であるキヤノン製品事業の利益を伸ばしつつ、ITソリューション事業に転換を行う方針であることから、キヤノンITソリューションズ株式会社はグループ内でも期待されている事業領域であるということが読み取れます。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 統合報告書 2021年12月期より)

ITソリューション事業の拡大戦略においての具体的な戦略は上記です。エンタープライズセグメントにおいては、特にEdgeソリューションをCAGR+18%と注力して拡大していくことが読み取れます。また、これらの事業の基盤となるデータセンタービジネスの拡大に向けた投資も計画しています。
また、エリアセグメントにおいてはHOME/IT保守・運用をCAGR+13%と注力していく方針です。特に中小企業は社内にIT人材が不足しているため、導入支援から保守まで伴走することでニーズに応えていくことが読み取れます。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 統合報告書 2021年12月期より)

次に、2024年の展望についてご紹介します。上記は、2024年の業績予測です。
2024年年間を通しての売上高は6,500億円(前年同期比1%増)、営業利益は540億円(前年同期比0%)、経常利益は550億円(前年同期比0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は375億円(前年同期比0%)と予測されています。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年第2四半期 決算説明より)

セグメント毎の業績予測は上記のとおりです。法人向けサービスであるエンタープライズは前年から売上と利益ともに増加する見込みです。
エンタープライズにおいては、売上高は2,362億円(前年同期比2%増)、営業利益は205億円(前年同期比0%)と予測されています。また、エリアにおいては、売上高は2,350億円(前年同期比0%)、営業利益は183億円(前年同期比0%))と予測されています。(キヤノンマーケティングジャパン株式会社 2024年第2四半期 決算説明より)
2024年度12月期の業績見通しは下記のとおりです。エンタープライズセグメントでITソリューションが好調に推移していることを踏まえ、売上高の向上を見込んでいます。(2024年12月期第2四半期決算短信より)
2024年12月期の業績予想については、当中間連結会計期間の実績を踏まえ、エンタープライズセグメントでITソリューションが好調に推移していることから、売上高を修正しております。
なお、当業績予想は、現時点で入手可能な情報に基づき当社が判断しており、潜在的なリスクや不確実性が含まれます。業績の実績は、今後の様々な要因の変化により、当業績予想と乖離する可能性があります。予想の修正が必要な場合には速やかに公表いたします。

2024年度第2四半期は、昨年10月にグループ入りしたTCSの売上が加わったことや、ITソリューション事業が引き続き好調に推移していること等により、引き続き業績の向上を実現しています。今後も事業の基盤となるデータセンタービジネスの拡大に向けた投資の計画や、IT人材が不足している中小企業に対して導入支援から保守まで伴走することでニーズに応えていく方針です。

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