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「10超のSaaS」をどう束ねるか?マネーフォワードのBizOpsが語る、次世代バックオフィスの裏側│イベントレポート

「10超のSaaS」をどう束ねるか?マネーフォワードのBizOpsが語る、次世代バックオフィスの裏側│イベントレポート

2025.12.2

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サブスクリプションビジネスの拡大に伴い、多くの企業が直面する「SaaS連携」と「販売管理」の複雑化。
株式会社マネーフォワードと株式会社オプロ、そしてパートナーサクセス株式会社によるウェビナー「SaaS統合の「難題」を解く:10超のSaaS連携で実現したマネーフォワード流「サブスク販売管理」徹底解剖」が開催されました。

マネーフォワード社が実践する「Salesforce」を中心とした10以上のSaaS連携の裏側と、それを支えるオプロ社のソリューション「ソアスク」「帳票DX」の活用術について、具体的な構成図とともに徹底解剖された濃密な60分をレポートします。

10超のSaaS連携で実現する「次世代の販売管理」

最初のセッションでは、株式会社マネーフォワードの荒井氏が登壇。 自社で複数のSaaSを展開する同社が、実際にどのようにバックオフィス業務を構築・運用しているのか、その「リアル」が語られました。

特に注目を集めたのは、「受注からデータ分析までを一気通貫で自動化・効率化するアーキテクチャ」です。

Salesforceを基盤としたエコシステム

受注、契約、請求、消込、会計まで、Salesforceをハブとして複数のSaaS(Point Solution)を連携。具体的には、帳票作成に「帳票DX」、契約締結に「クラウドサイン」、データ連携に「TROCCO」などを組み合わせ、API連携やバッチ処理でシームレスなデータフローを構築しています。

クレジットカード決済の消込自動化

特に複雑になりがちなクレジットカード決済の消込フローでは、プロダクト側の決済データをAWS S3へ転送し、TROCCOを経由してBigQueryへ格納。そこからSalesforceへデータを戻す(リバースETL)ことで、日次での消込をほぼ自動化している事例が紹介されました。

「人間の判断」を残す設計

全てを自動化するのではなく、ビジネスの変化やイレギュラーに対応するため、最終的な承認や論理チェックにはあえて人を介在させるプロセスを構築しています。


「サブスク管理」と「帳票DX」が埋めるラストワンマイル

続いて、株式会社オプロの本田氏が登壇。 マネーフォワード社の高度な連携を支える「BtoBサブスク管理システム『ソアスク』」と「帳票DX」について解説がありました。

サブスク特有の難しさへの対応

契約期間中の変更(アップセル・ダウンセル・解約)や、日割り計算など、一般的な販売管理システムやSalesforceの標準機能だけでは対応が難しい要件を、「ソアスク」で一元管理することで解決しています。

帳票発行の自動化とコストメリット

「帳票DX」は、枚数課金ではなくフラットな料金体系であるため、マネーフォワード社のように急成長し発行枚数が増え続ける企業でも安心して利用できる点が評価されています。
また、見積書や請求書の発行だけでなく、送付作業(ラストワンマイル)までの自動化を実現し、業務効率を劇的に改善しています。

明日から使える「提案・ヒアリング」の極意

セッションの後半では、参加者からの「サービスを紹介する際に実際にどう提案すればよいか?」という質問に対し、現場で即実践できる具体的なアドバイスが出ました。

・「現状(As-Is)」ではなく「理想(To-Be)」を聞く
初回ヒアリングにおいて、「今、何ができないか?」と機能不足を確認するだけでは不十分です。本田氏は、「今どのような課題があり、最終的にどのような理想像を目指しているか、そのギャップを確認することが重要」と語りました。
業務全体を見渡し、ラストワンマイルまでを含めた全体最適の提案が、成約の鍵となります。

・「構築」から「ベストプラクティスの提示」へ
近年、ノーコード・ローコードツールの普及により、顧客自身がある程度のシステム設定を行えるようになってきています。そのため、パートナーに求められる役割も変化しています。
単に言われた通りに構築するのではなく、「メーカー推奨の標準機能や成功事例(ベストプラクティス)を理解し、正しいレールに導くこと」こそが、これからのパートナーの価値であると強調されました。


パネルディスカッション:BizOpsのリアルと未来

最後のQ&Aセッションでは、参加者からの質問に対し、荒井氏と本田氏が「本音」で回答する場面が見られました。

Q. BizOps立ち上げで重要だったことは?

荒井氏は「経営層が重要視する課題を、期待以上の水準(100%〜120%)でやり切ること」と回答しました。
現場の細かい要望に埋没するのではなく、経営インパクトのある課題解決こそが、組織として持続可能なBizOpsを作る鍵であるという視点は、参加者の多くに気づきを与えました。

Q. 今後、自動化される領域と人が残る領域は?

本田氏は「ルールが決まっている処理は自動化されるが、例外対応や設計などの判断業務は人が担う」と指摘。
荒井氏もこれに同意し、「ビジネスが成長し続ける限りマイナーチェンジは発生し続ける。だからこそ、変更に対応できる『人の判断』を最終工程に残す設計にしている」と、実務者ならではの鋭い視点が共有されました。


登壇者プロフィール

荒井 喬碩 氏
株式会社マネーフォワード
マネーフォワードビジネスカンパニー  横断BizOps本部 本部長

本田 優介 氏
株式会社オプロ
グロースビジネス営業部 執行役員

秋國 史祐
パートナーサクセス株式会社
執行役員COO

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編集後記|「自動化」の先にある「人」の価値

今回のウェビナーで印象的だったのは、徹底的なシステム連携と自動化を推進しながらも、「最後は人が判断する」という思想が共通していた点です。

SaaSを繋ぎ合わせることは手段に過ぎず、目的は「ビジネスの変化に追従し続ける柔軟性」を持つこと。マネーフォワード社の事例は、ツール導入だけでなく、それを運用する「BizOps組織」の在り方こそがDXの成否を分けることを示唆していました。

「SaaS連携」というテクニカルなテーマの奥に、経営と現場を繋ぐ「人」の重要性が浮かび上がる、示唆に富んだイベントとなりました。
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