【決算速報】富士フイルムホールディングス株式会社 DX関連ソリューション販売増加や、M&Aによりビジネスソリューションが好調
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パートナー戦略において、協業先のIR資料やニュースリリースから最新の動向を入手しておくことは必要不可欠です。本記事では、2024年5月9日に公開された富士フイルムホールディングス株式会社の決算資料から、富士フイルムビジネスイノベーション株式会社の今後の展望をまとめました。

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目次

富士フイルムビジネスイノベーション株式会社についてご紹介するにあたり、まずは富士フイルムグループ全体像をご紹介します。
富士フイルムグループは、事業会社である「富士フイルム株式会社」や「富士フイルムビジネスイノベーション株式会社、シェアードサービス会社である「富士フイルムビジネスエキスパート株式会社」や「富士フイルムシステムズ株式会社」、「富士フイルム知的情報リサーチ株式会社」の5つの関連会社で構成されています。(富士フイルムホールディングス株式会社 グループ会社より)

次に、富士フイルムグループの事業内容について紹介します。写真事業を通して培った技術力を軸に4つの事業を展開しています。
具体的には、富士フイルム株式会社が展開するイメージング事業(カラーフィルム、デジタルカメラ等)、ヘルスケア&事業(医療診断用・ライフサイエンス機材等)マテリアルズ事業(印刷システム機材等)や、富士フイルムビジネスイノベーション株式会社が展開するビジネスイノベーション事業(オフィス用複写機・複合機、オフィスサービス等)が挙げられます。(富士フイルムビジネスイノベーション 統合報告書2023より)

次に、富士フイルムビジネスイノベーション株式会社の事業内容をご紹介します。
2021年4月、複合機メーカーとして名をはせた富士ゼロックスは富士フイルムビジネスイノベーションに社名変更を行いました。Xerox(ゼロックス)社との資本提携を解消し、テレワークの増加などの市場動向にあわせ、企業のDXにまつわる幅広いソリューションを展開していく方針です。
具体的な事業内容としては、システムインテグレーションやクラウドサービスの提供を行う「ビジネスソリューション事業」、複合機などのオフィス機器の提供を行う「オフィスソリューション事業」の2つを展開しています。(富士フイルムホールディングス 統合報告書2022より)

富士フイルムビジネスイノベーション株式会社は国内で33拠点、13の特約店・地域販売店、海外にも15の国と幅広い拠点を持っています。
社名変更の際、富士ゼロックス株式会社の国内営業部門と国内の全販売会社31社とeコマースサイトを展開する富士ゼロックスインターフィールドを統合したため、地域属性にあわせた販売やオンライン販売にも注力していることがわかります。(富士フイルムホールディングス 統合報告書2022より)

ここからは、富士フイルムビジネスイノベーション株式会社の業績を、富士フイルムホールディングス株式会社の決算説明資料から読み解きます。2024年3月期通期・第4四半期のハイライトは上記のとおりです。(富士フイルムホールディングス株式会社 2024年3月期 通期 決算説明会資料より)
2024 年 3 ⽉期の売上⾼は 2 兆 9,609 億円、営業利益は 2,767 億円、当社株主帰属当期純利益は2,435 億円となり、売上⾼、営業利益、当社株主帰属当期純利益ともに過去最⾼を更新しました。
また、第 4 四半期 3 カ⽉の業績についても、売上⾼、営業利益、当社株主帰属、四半期純利益、いずれも第 4 四半期として過去最⾼を更新しました。

上記は、富士フイルムホールディングス株式会社の2024年3月期の業績です。売上高は29,609億円と前年比3.6%増加です。また、営業利益は2,767億円と前年比1.3%増加しました。
売上増加の要因としては、メディカルシステム、イメージングの販売好調や為替の円安影響などが背景としてあげられています。(富士フイルムホールディングス株式会社 2024年3月期 通期 決算説明会資料より)

富士フイルムビジネスイノベーション株式会社が展開するビジネスイノベーション事業の業績推移を読み解きます。
ビジネスイノベーションの当期累積売上高は8,261億円と前年比1.4%減少、営業利益は708億円と前年比8.6%の増加となりました。事業別の売上推移としては、オフィスソリューション事業の売上高が5,243億円と前年比5.6%減少、ビジネスソリューション事業の売上高3,018億円で前年比6.8%増加しました。(富士フイルムホールディングス株式会社 2024年3月期 決算説明会資料(ノート付き)より)

ビジネスイノベーションの業績の詳細を読み解きます。
オフィスソリューションは、OEM 供給の拡⼤やワールドワイドでの価格改定などを⾏いましたが、欧⽶向けの輸出が減少したことなどにより、売上が減少しました。2024 年 4 ⽉より欧州各国の有⼒代理店を活⽤して、欧州地域での当社複合機 Apeos シリーズの販売を本格的に開始しています。
ビジネスソリューションは、DX 関連ソリューションの販売が増加したことや、富⼠フイルムマイクロチャネル社の新規連結効果などにより増収となりました。2024 年 3 ⽉には、当社が提供する罹災証明迅速化ソリューションを通じて、災害発⽣時の⾃治体による罹災証明書交付の迅速化に貢献したことが評価され、内閣官房主催の Digi ⽥甲⼦園 2023 ⺠間企業・団体部⾨で優勝し、内閣総理⼤⾂賞を受賞いたしました。富士フイルムホールディングス株式会社 2024年3月期 決算説明会資料(ノート付き)より)
ここからは、2024年3月期 第4四半期(2024年1月〜3月)に公開された主要なニュースリリースをまとめます。
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社は、製薬業界のDXに貢献するため、医薬品の製造販売後調査における契約書類の作成業務を支援する「製造販売後調査 契約支援サービス」を本日より提供開始します。本サービスは、当社が開発した契約書類作成プラットフォームを使用するもので、契約書作成に掛かる工数を大幅に削減することができます。
製薬企業は、本サービスの利用により、契約書の作成に掛かる工数を大幅に削減できます。また、医療機関ごとの様式の違いを意識することなく、記入時の表現のゆらぎや、手作業での転記ミスなどの不備の低減にもつながり、契約書類の品質安定を実現します。

詳細:https://www.fujifilm.com/fb/company/news/release/2024/81444
富士フイルム株式会社は、世界報道写真財団(World Press Photo Foundation)と戦略的パートナーシップを締結したことをお知らせします。本年1月20日に創業90周年を迎えた富士フイルムグループは、本パートナーシップを通じて写真文化のさらなる発展に貢献します。
今後、当社は、世界報道写真財団との戦略的パートナーシップを通じて、同財団が主催する写真コンテストへの協賛や、コンテスト受賞者への当社デジタルカメラの提供などを実施。写真に携わる人々を支援していきます。
詳細:https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/11010
富士フイルム株式会社と国立研究開発法人国立がん研究センターは、MRI画像から神経膠腫(グリオーマ)の疑いのある領域を精密に抽出するAI技術を共同で開発しました。本技術により、希少がんである神経膠腫の治療前の画像評価の精度向上が期待できます。
本技術は、富士フイルムのAI技術開発支援サービス「SYNAPSE Creative Space(シナプス クリエイティブ スペース)」を活用して開発したAI技術です。今後、富士フイルムは、本サービスを活用して開発したAI技術の初めての社会実装に向けて、本技術を搭載した製品の早期市場導入を目指します。

詳細:https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/11159
富士フイルム株式会社と公立大学法人名古屋市立大学は、MRI画像から脳脊髄液腔の各領域を抽出するAI技術※1を共同で開発しました。
本技術により、「治療で改善できる認知症」と言われ早期発見が重要なハキム病(特発性正常圧水頭症:iNPH)の診断精度向上が期待できます。本技術は、富士フイルムのクラウド型AI技術開発支援サービス「SYNAPSE Creative Space(シナプス クリエイティブ スペース)」を活用して開発したAI技術です。
今後、富士フイルムは、本技術を搭載した製品の早期市場導入を目指します。

詳細:https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/11159
富士フイルムシステムサービス株式会社は、住民票の写しや戸籍証明書などの各種証明書を郵送で請求する際の手数料をキャッシュレスで決済できる「郵送請求キャッシュレスサービス」の提供を4月1日より開始します。
今回、トライアル版から正式版へ移行し、海外からの郵送請求にも対応した「郵送請求キャッシュレスサービス」の提供を開始します。当社は、本サービスを5年間で350自治体へ導入することを目指します。

詳細:https://www.fujifilm.com/fb/company/news/release/2024/81596

富士フイルムホールディングスの今後の取り組みを解説します。「Sustainable Value Plan 2030」で掲げた目標を軸に、売上高・営業利益・CO2排出削減の3つの目標を軸に取り組みを進めています。(富士フイルムビジネスイノベーション 統合報告書2023より)

2024年3月期の通期連結業績予測です。売上高は31,000億円(前年比4.7%増)、営業利益は3,000億円(前年比8.4%増)と過去最高の更新を目指しています。(富士フイルムホールディングス株式会社 2024年3月期 決算説明会資料(ノート付き)より)

セグメント別の業績予測です。ビジネスイノベーションにおいては、売上高12,000億円(前年比3.6%増加)、営業利益は730億円(前年比8.6%増)です。欧州向けのオフィス機器の輸出が減少していることから、減収の予測となりました。(富士フイルムホールディングス株式会社 2024年3月期 決算説明会資料(ノート付き)より)
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社の売上高及び営業利益は、メディカルシステム、イメージングの販売が好調であったことや、為替の影響などにより増収しました。
今後は、バイオ医薬品の開発・製造受託事業の成長、また事業活動を通じた社会課題の解決に一層取り組み、サステナブル社会の実現に貢献する企業を目指します。

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