【決算速報】富士フイルムホールディングス株式会社 中堅・中小企業DXのワンストップ支援サービスを開始
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パートナー戦略において、協業先のIR資料やニュースリリースから最新の動向を入手しておくことは必要不可欠です。本記事では、2023年8月9日に公開された富士フイルムホールディングス株式会社の2024年第1四半期の決算資料より、全国各地に販売拠点があり大手販売パートナーとして活躍している富士フイルムビジネスイノベーション株式会社の動向と今後の展望を読み解きます。

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目次

富士フイルムビジネスイノベーション株式会社についてご紹介するにあたり、まずは富士フイルムグループ全体像をご紹介します。
富士フイルムグループは、事業会社である「富士フイルム株式会社」や「富士フイルムビジネスイノベーション株式会社、シェアードサービス会社である「富士フイルムビジネスエキスパート株式会社」や「富士フイルムシステムズ株式会社」、「富士フイルム知的情報リサーチ株式会社」の5つの関連会社で構成されています。(富士フイルムホールディングス株式会社 グループ会社より)

次に、富士フイルムグループの事業内容について紹介します。写真事業を通して培った技術力を軸に4つの事業を展開しています。
具体的には、富士フイルム株式会社が展開するイメージング事業(カラーフィルム、デジタルカメラ等)、ヘルスケア&事業(医療診断用・ライフサイエンス機材等)マテリアルズ事業(印刷システム機材等)や、富士フイルムビジネスイノベーション株式会社が展開するビジネスイノベーション事業(オフィス用複写機・複合機、オフィスサービス等)が挙げられます。(富士フイルム株式会社 事業領域、富士フイルムホールディングス株式会社 グループ会社より)

次に、富士フイルムビジネスイノベーション株式会社の事業内容をご紹介します。
2021年4月、複合機メーカーとして名をはせた富士ゼロックスは富士フイルムビジネスイノベーションに社名変更を行いました。Xerox(ゼロックス)社との資本提携を解消し、テレワークの増加などの市場動向にあわせ、企業のDXにまつわる幅広いソリューションを展開していく方針です。
具体的な事業内容としては、システムインテグレーションやクラウドサービスの提供を行う「ビジネスソリューション事業」、複合機などのオフィス機器の提供を行う「オフィスソリューション事業」の2つを展開しています。(富士フイルムビジネスイノベーション 統合報告書2022より)

富士フイルムビジネスイノベーション株式会社は国内で33拠点、13の特約店・地域販売店、海外にも15の国と幅広い拠点を持っています。
社名変更の際、富士ゼロックス株式会社の国内営業部門と国内の全販売会社31社とeコマースサイトを展開する富士ゼロックスインターフィールドを統合したため、地域属性にあわせた販売やオンライン販売にも注力していることがわかります。(富士フイルムビジネスイノベーション 統合報告書2022より)

ここからは、富士フイルムビジネスイノベーション株式会社の業績を、富士フイルムホールディングス株式会社の決算説明資料から読み解きます。
上記は、富士フイルムホールディングス株式会社の2024年3月期 第1四半期の業績です。売上高は6,608億円と前年同期比5.6%増加、営業利益は522億円と前年同期比5.4%の増加となりました。
売上高においては、メディカルシステムやバイオCDMO、イメージングの販売が好調であることが原因での増収です。営業利益においては、バイオCDMOやLS(ライフサイエンス)ソリューションで棚卸資産の評価減の計上や電子材料やディスプレイ材料での市場硬化の影響を受けた中でも増益となりました。(富士フイルムホールディングス株式会社 2024年第1四半期 決算説明会資料より)

上記がセグメント別の業績です。(富士フイルムホールディングス株式会社 2024年第1四半期 決算説明会資料より)
全体としてはほぼ計画通りであったものの、ヘルスケアは、30~40億円の未達でした。コロナ禍で需給逼迫に対応して厚めに確保した部材・消耗品の有効期限が切迫したことにより、バイオ CDMO・ライフサイエンスで棚卸資産評価減を 50 億円計上したことが主要因です。
マテリアルズにおいても、半導体市場の市況軟化や、コンシューマーデバイスの需要停滞の影響により、40~50億円の未達でした。ビジネスイノベーション、イメージングは、販売好調に加え、コスト削減や値上げ効果等が寄与し、それぞれ約30億円、約50億円の過達となりました。(2024 年 3 ⽉期 第1四半期決算説明会 主な質疑応答 より)

富士フイルムビジネスイノベーション株式会社が展開するビジネスイノベーション事業の業績推移を読み解きます。
ビジネスイノベーションの当期累積売上高は1,942億円と前年同期比3.2%増加、営業利益は169億円と前年同期比18.7%の増加となりました。事業別の売上推移としては、オフィスソリューション事業の売上高が1,258億円と前年同期比2.3%減、ビジネスソリューション事業の売上高は684億円で前年同期比15.2%増となりました。
オフィスソリューション事業は、新規OEMや価格改定を行いましたが、欧米向け輸出が現象したことにより、減収しました。ビジネスソリューション事業は、国内で自治体向けの売上が増加したことや、前年度買収したMicroChannel Service社の販売が寄与し、売上が増加しました。(富士フイルムホールディングス株式会社 2024年第1四半期 決算説明会資料より)
ここからは、2024年度第1四半期(2023年4月〜6月)に公開された主要なニュースリリースをまとめます。
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社は、製薬企業と医療機関をつなぐ医薬品情報提供Webプラットフォームを構築し、効率的な情報伝達管理により製薬業界のDXを加速する製薬企業向け「医薬品情報提供DX化支援サービス」を提供開始しました。
詳細:https://www.fujifilm.com/fb/company/news/release/2023/80170
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社は、ハイエンドプロ市場向けプロダクションカラープリンター「Revoria PressTM PC1120」用の特殊トナーとして、世界初の接着機能を持つ「圧着トナー」を、国内で5月16日から発売しました。デジタル印刷の小ロット生産や可変(バリアブル)印刷といった特性を生かしながら、販促目的で使用される圧着はがきなどの制作工程を効率化することができます。
詳細:https://www.fujifilm.com/fb/company/news/release/2023/80238
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社は、ビジネスソリューションサービス事業のフィロソフィーとして、企業のDX活動を通じて、お客様の成功体験の具現化を目指すCHX(カストマー・ハッピー・エクスペリエンス)を提唱しています。中堅・中小企業では、DXに向けた取り組みが活性化している一方で、効果が実感できていないケースが散見されています。そこで、CHXを実現するソリューション・サービスの第一弾として、IT資産の可視化や運用/管理から環境改善支援まで、お客様のニーズに合わせてワンストップで提供するITサポートサービス「IT Expert Services(アイティーエキスパートサービシーズ)」を6月30日より提供を開始しました。
詳細:https://www.fujifilm.com/fb/company/news/release/2023/80418
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社で、以下の執行役員の異動が行われました。

詳細:https://www.fujifilm.com/fb/company/news/release/2023/80685
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社で、下記の新役員体制が行われました。

詳細:https://www.fujifilm.com/fb/company/news/release/2023/80750

今後の取り組みとして、富士フイルムグループ全体の方針からビジネスイノベーションの動向を読み解きます。
富士フイルムグループは、各事業を市場成長性と収益性の観点から分類し、それぞれの事業の成長フェーズに適した資源の分配を行っています。オフィスソリューションは収益性が高いものの市場成長性は低いとされており、中期で収益性を上げるための戦略をおこなっていくことが伺えます。一方で、ビジネスソリューションは収益性は低いものの成長性が高いとされており、今後投資が強化されていくことが予測されます。


次に、2024年3月期の通期連結業績予想です。
売上高は29,500億円と前年比3.2%増、営業利益は2,900億円と6.2%増で、前年を据え置き過去最高の増収をめざしています。(富士フイルムホールディングス株式会社 2024年第1四半期 決算説明会資料より)

上記が、セグメント別の2024年3月期の通期業績予想です。
ビジネスイノベーションは、売上高4,300億円と前年比2.4%増、営業利益は780億円と前年比6.7%増をめざしています。ビジネスイノベーションはコスト改善が進んでいることから上方修正されており、収益増加が期待されていることがわかります。(富士フイルムホールディングス株式会社 2024年第1四半期 決算説明会資料より)
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社は、コスト削減により増収が見込まれており、今期を過去最高利益を目指す富士フイルムホールディングス株式会社からも期待される収益源となっています。
「IT Expert Services」の提供も開始されたことから、顧客基盤のある中堅・中小企業に対してDXの取り組みを推進していくことが伺えます。

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