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160社以上の認定済みパートナーが参画。協業促進の鍵は「相互理解」【後編】|株式会社ソラコム

160社以上の認定済みパートナーが参画。協業促進の鍵は「相互理解」【後編】|株式会社ソラコム

2023.9.1

  • ベンダーインタビュー

  • パートナービジネス戦略

本記事は、株式会社ソラコム様(以下、ソラコム)とパートナーサクセス株式会社の対談記事です。ソラコムにおけるパートナービジネスの位置付けやパートナープログラムに関する前半記事は、こちらから。

株式会社ソラコム パートナーサクセスマネージャー 細川 大輔 氏

外資系メーカーでセールス・新規事業開発などを担当。コンシューマーから法人ビジネスまで幅広く経験し、2020年にソラコム入社。パートナーサクセスマネージャーとして、アライアンス業務を推進し、パートナープログラムであるSORACOM パートナースペース(SPS)を担当。

1. 約160社の認定済みパートナーが参画。相互理解を深める勉強会

秋國:現在、SPSに加入しているパートナー企業は何社いらっしゃるのでしょうか。

細川:先程申し上げた申請パートナーだと900社、認定パートナーは約160社です。

秋國:パートナー企業数十社でもご支援が大変で、支援やコミュニケーションがおろそかになってしまうケースも少なくないと思います。どのようにしてパートナー企業様に積極的に動いてもらうための工夫や支援に取り組んでいるのでしょうか。

細川:申請パートナーでSPSに加入いただいた企業様においては、ランクを上げるモチベーションがあったり、実際にアクションをされている企業様は、優先的に認定済みパートナーにご案内させていただいています。認定済みパートナーに昇格いただいた後は、協業をする上でより相互理解を深めるために、相互について学ぶ勉強会を開催しています。現在は、オンラインの環境が非常に整っているので、基本的にはウェブ会議で週1回パートナー企業様の勉強会を企画しています。

秋國:毎週実施されているんですね。それは、固定で決まっている曜日などがあって、そこに複数のパートナー企業様が入ってくる、といった形式になりますか?

細川:パートナー企業様のソリューションやデバイスを我々が理解するという趣旨で、パートナー企業様主催の勉強会を週に1回私が企画しているといった形ですね。時間はこちらが決めてるのですが、曜日はパートナー企業様のご都合に合わせて設定しています。

秋國:パートナー企業様からソラコム様に対する勉強会ということですね。

細川:そうですね。逆に、ソラコムからパートナー企業様へ向けての勉強会も実施していて、例えばパートナー企業様のエンジニアの方々を集めて技術的に深い勉強会を開催したり、営業やマーケティングの方々向けにソラコムのサービスの内容をお伝えしたりしています。

また、先述の通りIoTの構造は非常に複雑であるため、パートナー企業様もこのクラウドを使った場合このサービスでいいのか、このデバイスをこう開発するときの消費電力はどうなるのかなど、様々な考えなければならない要素があります。そういった時に、我々にご相談頂ければ、パートナー企業のソリューションアーキテクト担当のメンバーから技術支援を行ってたりもしています。

秋國:パートナー企業様からソラコム様に対する勉強会も、ソラコム様の営業やマーケティングなど様々な方が参加されるのでしょうか。

細川:おっしゃる通りです。私だけではなく、ソラコムの営業担当やソリューションアーキテクト担当も同席します。パートナー企業様がソラコムの各メンバーと気軽にコンタクトが取れるような環境を作ることは非常に大事なので、そういう意味でも開催しています。

秋國:重要ですよね。パートナー企業のことを深掘りして把握しなければ良いビジネスはできない、といった考えは持っていたのですが、パートナー企業からベンダーへ勉強会を実施するというのは初めてお伺いし、素晴らしい取り組みだと思いました。会社全体として、ちゃんとパートナー企業様のことを理解しようというスタンスでいらっしゃるのですね。パートナー企業様視点でも、このような取り組みはかなり珍しいのではないでしょうか。

細川:基本的には、パートナー企業の皆様は喜んで時間を確保してくださるため、調整に手間取ることは全くありません。むしろ、勉強会実施を希望いただくことが多いため、どのパートナー企業様から順番に開催をしていただくかを考えることもありますね。

秋國:先ほどから申し上げていただいていますが、ただパートナー企業様に売ってもらうのではなくて、一緒にビジネススキームを作っていきましょう、というご提案をされているということですね。

2. イベントを活用した協業促進。ブース出展やセッション登壇でビジネス機会を創出

秋國:パートナー企業のデバイスやソリューションとSORACOMを組み合わせて、新しいビジネススキームができると思うのですが、その後よりアクティブに活動していくために取り組んでることはありますか?

細川:最近だと、コロナウイルス感染拡大も落ち着いたため、外部の大型のオフライン展示会に出展する機会が増えています。そこで、ご協賛をいただいたパートナー企業様とともに共同で出展するといった取り組みを行っています。あとは、ソラコム主催のセミナーやイベントも開催しています。弊社のウェブサイトにセミナーのスケジュールがたくさん掲載されているのですが、そこでパートナー企業様に登壇をお願いしています。

2023年7月5日から6日には、SORACOM Discoveryという年次カンファレンスを開催するのですが、そこにも多くのご協賛をいただき、たくさんのパートナー企業様に出展いただきます。SORACOM Discoveryは年に1回開催していて、今年は4年ぶりにオフラインでの開催となりかなり盛り上がりました。

秋國:年次カンファレンスは、ソラコム様の事業戦略を発表する場としてお使いになっているのでしょうか。

細川:そうですね。毎年新事例や新サービスを発表する基調講演もございます。また、素晴らしいゲストの方々に、弊社のサービスを活用し課題解決ができたといったサクセスストーリーをお話いただくセッションも多いです。また、SPSに加入いただいているパートナー企業様を中心に沢山のブースも出展いただいておりますので、用途やビジネスに合ったIoTソリューションに触れていただける機会になるかと思います。

秋國:パートナー企業様と一緒にご登壇されると伺いました。どのようなパートナー企業様とどのようなテーマでお話をされるのでしょうか。

細川:今回テーマにしているのは、ユーザー様の課題をどのようにしてIoTで解決するか、についてです。ユーザー様がゼロからIoTシステムを全部作るというのは大変難しく、そこでパートナー企業様の支援をどう活用してどういう結果が得られたか、についてお伝えするセッションです。

秋國:パートナー企業さんの成功事例をお伝えすることで、他のパートナー企業様も気づきを得ることができ、それがエコシステムとして回っていくのですね。

細川:おっしゃる通りです。ユーザー様も、うまくパートナー企業様を活用することでコスト削減ができるため、そういった秘訣や成功事例をお伝えできるといいなという風に思っています。

秋國:パートナー企業様へ様々な成功事例や、実際の取り組みを認知いただくことはすごく大事ですよね。昔からご契約されているパートナー企業様も、事例から様々なスキームを学んでいただくことで、新しいビジネスモデルが生まれるのかなと思っています。

細川:古くからSPSに加入をいただいているパートナー企業様もたくさんいて、常に新しいサービスがローンチされています。我々自身も新しいサービスを発表しつづけていますので、新しい業界や課題に向けて、デバイスやソリューションを作っていただいている方も毎年増えています。そういったパートナー企業様を少しでもご支援できれば良いなと思っております。

3. パートナー企業の強みにあわせた幅広い協業を実現

秋國:IoT領域では、どういった市場のトレンドがあるのでしょうか。

細川:例えば、弊社は元々製造業のお客様が非常に多いのですが、2022年5月に「ソラカメ」というクラウドカメラサービスを発表し、スーパーマーケットなど小売のお客様にご支持をいただけるようになりました。今まで、リテールのお客様はそこまで多くなかったのですが、「ソラカメ」をローンチしたことで、新たなお客様にも興味を持っていただくことができました。

秋國:業種ごとに必要なデバイスと通信のセットで、顧客基盤を広げていらっしゃるのですね。「ソラカメ」に関しては、通信だけでなくデバイスも提供されてらっしゃるのでしょうか。

細川:そうですね。通信だけではなくデバイス、クラウドサービスなど全て弊社が提供しています。

秋國:ソラコム様がこういった新しいサービスを提供されると、既存のSPSに加入されているパートナー企業様も新たなサービスをお客様に提供する、ということもあるのでしょうか。

細川:その通りですね。例えば、「ソラカメ」はAIのアルゴリズム開発が得意なパートナー企業様と相性の良いサービスです。AIを組み合わせて、特定の業界や用途に特化したソリューションを作っていただいています。SPSに加入いただいているパートナー企業様全員がデバイス設計からクラウド開発まですべてが得意というわけではありません。ですので、弊社のサービスとパートナー企業様の得意分野を幅広く組み合わせて、1つのソリューションを作り上げています。

秋國:パートナー企業様への提供の方法については、OEMという形が多いのでしょうか。

細川:OEMとは少し違いますね。弊社では、契約から解約まで自身で全て即時で行っていただける「ユーザーコンソール」というものを無料で提供しています。基本的にはそちらをパートナー企業様、ユーザー様どちらも活用いただき、サービスイン、サービスアウトをしていただいているような状態です。

4. パートナー企業とのコミュニケーションにおける日々の業務

秋國:すごく順調にパートナー企業様とのエコシステムを構築されていると感じています。そういった中でも、課題だと感じられている部分はありますか?

細川:パートナープログラム自体は毎年多くのパートナー企業様に参加をいただき、皆様の支えもあり順調だと考えています。一方で、歯がゆいなと感じているのは、全てのパートナー企業様に平等にコミュニケーションを図ることが難しいといった点です。やはり、やりとりをお待たせしてしまったり、本当にパートナー企業様が必要な時に必要なアクションがこう取れているかは、正直考えてしまう部分ではあります。

そのため、例えばポータルサイトをうまく活用したり、1対1ではなく1対複数で情報をお伝えできるような仕組みをもっと考えていく必要があると感じています。

秋國:パートナー企業様とのコミュニケーションロスが減ると、もっとビジネスチャンスがあるのではないかということですね。

細川:パートナー企業様のビジネスアイデアを具現化する際に、お役立ちできそうなソラコムのサービスをタイミングよくご提案できてるか、というとそうではないなと思います。そういう点を今後は改善していくべきだと考えています。

秋國:パートナー企業様とのコミュニケーションの部分にフォーカスすると、現在オンラインが主流ですが、そういった中でもパートナー企業様と対面でお話しする機会は増えているのでしょうか。

細川:すごく増えていますね。地方のパートナー企業様ともコミュニケーションがかなり円滑になったため、非常にオンラインの恩恵を受けています。

秋國:普段の細川様の業務としては、パートナー企業様への訪問やオンラインでの打ち合わせなど、パートナー企業様と企画を練るような時間が多いのでしょうか。

細川:そうですね。あとは、新規でSPSに加入いただいたパートナー企業様に、SPSの概要やメリットをお伝えするといったことに時間を使っています。また、内部の業務としてウェブサイトの管理なども行っています。

秋國:そういったこともされているのですね。

5. 会社全体で取り組むパートナー開拓

秋國:SPSには多くのパートナー企業様が加入されていると思いますが、新規のパートナー企業様を獲得するために工夫されていることはあるのでしょうか。

細川:そうですね。新規のパートナー企業様の獲得は、セールスのメンバー中心にソラコムのメンバー全員が協力して行っています。メンバー全員がSPSについて理解しているので、SPSと相性が良さそうな企業様の情報について連絡をいただきます。メンバーに、このパートナー企業様にアプローチすると良さそう、今こういった企業がこういった活用をいただいているよ、といった連絡を頂き、そこからアプローチをすることが多いです。現在もSPSに参画いただいているパートナー数は増加しています。

秋國:素晴らしいですね。やはり、割合としては申請パートナーが多いと思います。パートナー企業様がSPSに加入するにあたり、ソラコム様と組むと自社のビジネスが伸びそうだ、といった期待を持っていらっしゃることが、社数が増加している背景なのでしょうか。

細川:そうですね。それも1つありますが、パートナー企業様が増えている要因としては、ソラコムと一緒にプロモーションを強化したい企業様が多くいらっしゃることが挙げられます。全てのパートナー企業様が大企業というわけではないため、マーケティング担当が不在で自社だけでのプロモーションが難しい、といった企業もいらっしゃいます。そういった時に、例えば弊社の公式ブログに情報を掲載する、など少しでもご支援できればよいなと考えています。

6. 今後の展望

秋國:最後に、ソラコム様、細川様が考えている今後のパートナー戦略について教えてください。

細川:SPSはソラコムにとって重要なエコシステムの1つとして、今後も運営を続けていけるように頑張ります。今後も引き続き、ソラコムに興味を持ちSPSに加入いただけるような企業様を増やしていきたいと考えております。あとは、今はランク制度として3つのレベルを設けていますが、よりパートナー企業様とコミュニケーションを取れるよう整備していきたいと考えています。パートナー企業様との日々のコミュニケーションをもっと円滑にすることで、よりSORACOMをご活用いただけるような体制を作れたらなと思っています。

秋國:仕組みをさらにブラッシュアップしていくということですね。非常に楽しみです。本日はソラコム様のパートナービジネスについて非常に深くお伺いでき、大変勉強になりました。引き続き、お取り組みをお伺いできると嬉しいです。本日は、ありがとうございました。

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