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【IRから読み解く】潜在市場獲得のためのパートナー戦略。3方良しを実現するアライアンス戦略とは。|Retty株式会社

【IRから読み解く】潜在市場獲得のためのパートナー戦略。3方良しを実現するアライアンス戦略とは。|Retty株式会社

2022.8.29

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上場企業のIRを読み解くと、売上のトップラインを伸ばすための打ち手を考察することが可能です。本記事では、Retty株式会社の代理店戦略について読み解いていきます。

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Retty株式会社のビジネスとは?

Retty株式会社は、「新たな食体験を創り上げ、人生をもっとHappyに。」をビジョンに掲げ、グルメプラットフォーム「Retty」を運営しています。

他のグルメサイトと異なり、ユーザーが実名で登録するプラットフォームであるため、ユーザーが信頼できる人起点で飲食店を見つけることが可能です。

マネタイズ手段は、どのような形でしょうか。

Rettyのプラットフォームの収益源として、FRM(ファン・リレーションシップ・マネジメント)事業と、広告コンテンツ事業の2つがあります。

FRM事業は、ユーザーに対して情報を提供し、送客に繋げることで、飲食店からの月額課金で売上を作っています。所謂、金額固定の送客ビジネスです。広告コンテンツ事業は、広告掲載により、広告主からの売上を作っています。

Retty株式会社のコーポレートサイトによると、2015年に代理店販売を開始したり、2018年にはヤフー社と戦略的パートナーシップを締結しているなど、積極的にアライアンスを行っています。また、ヤフー社と戦略的パートナーシップを締結した際には、一気にユーザー数が伸びていることから、アライアンスをうまく活用して、売上を順調に拡大させてきたことがわかります。

コロナウイルス感染拡大の影響による大幅な飲食店の縮小に伴い、2020年の前半には利用者が大きく減少しましたが、2020年後半からは徐々に回復しています。「Go To Eat」キャンペーンが打ち出された時期(2020年10月)には、東証マザーズへ上場しています。

2021年9月期第4半期決算説明資料によると、今後の戦略として、投資を大きくすることを発表しています。資料によると、「飲食店向けDXプロダクトで成長を最大化するために、今期は赤字覚悟で攻めの投資を実行する」と述べており、背景としては、コロナウイルスにより減少した外食人口の回復が今後見込まれまることが挙げられます。

アフターコロナに向けての成長を見込み、先手で戦略を立て、施策を打っていくことが読みとれます。それでは、実際にはどのような先行投資を行っているのでしょうか。

新規店舗獲得のためのパートナー戦略

2021年9月期第4半期決算説明資料によると、先行投資戦略としてDXプロダクトと販売チャネルの強化の2点への投資を行う方針を発表しています。まず、販売チャネルの投資について詳しく紐解いていきます。

飲食店販売チャネルへの投資が1.5億円である中で、外部販売体制構築には80百万円と、半分以上の投資を行っていく予算配分です。

飲食店のオーナーの傾向として「誰から購入するか」が重要である場合が多いため、すでに飲食店からの信頼を持つ外部パートナーにしっかりと投資をすることで、効率的な開拓を行うための施策ではないでしょうか。直販より、予算が多いのが特徴的です。

2022年9月期第3四半期決算説明資料によると、飲食店集客基盤ソリューションであるFRM事業の全ターゲット(飲食サービス全事業所)は全国70万店舗の内、現在の有料顧客は0.8万店舗です。今後の市場拡大に向け、集客需要潜在市場(新規顧客やリピート顧客獲得にかける費用が5千円以上/月)を開拓していくにあたり、アライアンス等での市場開拓を行う方針です。上記の資料から、集客需要潜在市場を獲得するための戦略の一つとして、販売パートナーを施策の大きなテーマにしていることが伺えます。

正規代理店による飲食店への導入サポート

ここからは、具体的にどのようなパートナービジネス戦略を行っているのかについて紐解いていきます。2021年9月期第4半期決算説明資料によると、販売チャネルは併売代理店・専売代理店・直販の3つです。

パートナーのカテゴリとしては、複数の商材を販売する併売代理店と、Retty株式会社の商材のみを取り扱う専売代理店の2種類です。併売代理店は、契約まで代理店が行い、売上は代理店手数料を控除したネット売上なのに対し、専売代理店は、契約はRetty株式会社が行い、売上はグロス計上です。

Rettyのみの販売となる専売代理店でも売上を上げやすいような仕組みが設計されているようです。

飲食店のオーナーは必ずしも普段からITに慣れ親しんでいるわけではないため、代理店契約後のサポートも行ってくれる正規代理店も募集しています。

元々、MEO(マップ検索エンジン最適化)対策やPOSレジなどを取り扱っており、飲食店への販売網を持つ企業と連携を行う事例が多い傾向です。

販売網を持つ企業と代理店契約を行うことで、総合的に費用効果の高いプランの提案を行ってもらうことができます。Rettyの活用方法だけでなく、飲食店の集客全体をサポートしてくれる代理店と契約することで、契約継続率の向上に繋がるのではないでしょうか。

強みを活かすアライアンス戦略

ファイナンスの観点ですと、ヤフー株式会社とその100%子会社であるYJキャピタル株式会社は、2018年5月Retty株式会社への資本連携を行いました。また、Rettyとヤフーのグルメ情報サービス領域における戦略的パートナーシップ構築も発表しました。

ヤフー株式会社の資本およびwebサービスのリソースと、Retty株式会社が培ったナレッジをかけ合わせることで、飲食店向けのオンライン予約・集客サービスをさらに強化するための連携です。

2019年4月2日のプレスリリースによると、Rettyから飲食店を予約し、支払いの際にPayPayを利用することによって、ユーザーにポイントが還元されるキャンペーンを行っています。飲食店視点では、RettyとPaypayを併用することでより集客向上につながります。併用を促すことで、双方の顧客を開拓するための施策だと伺えます。

PayPayとの連携により、Rettyの課金対象店舗が約2,000店舗になるなど、順調な顧客増加に繋がっています。両者のサービスを導入することによって、ユーザー、飲食店側もメリットが生じる連携です。

まとめ

飲食業界を顧客としているRetty株式会社は、コロナの影響から一時的に業績は下がったものの、V字回復をしています。各店舗に対する代理店からのカスタマーサクセスもチャーンを防ぐきっかけとなったのかもしれません。

今後もプロダクトと販売チャネルに対して大幅な先行投資を行い事業成長させていくRetty株式会社に今後も期待です。

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