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【決算速報】リコー スクラムシリーズの売上高が前年比134%と好調 業績やニュースリリースまとめ

【決算速報】リコー スクラムシリーズの売上高が前年比134%と好調 業績やニュースリリースまとめ

2023.5.19

  • 決算・IR情報

  • 大手企業

代理店販売の戦略において、協業先の決算資料やニュースリリースから最新の動向を入手しておくことは必要不可欠です。本記事では、2022年度通期決算資料(2023年5月8日発表)より、株式会社リコーの動向と今後の展望を読み解きます。

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▼2023年5月8日発表 決算資料一覧
決算短信/補足資料 
2022年度通期決算概要
2022年度通期決算説明資料_要約テキスト
2022年度通期連結経営指標推移

1.株式会社リコーの概要

株式会社リコーの事業内容についてご紹介します。

株式会社リコーは、顧客の”はたらく”に寄り添ったサービスやデジタル技術・デバイスを提供しています。2021年4月1日より社内カンパニー制を導入し、事業を下記のセグメントに分けて展開しています。

  • オフィスサービスを販売する「リコーデジタルサービス」

  • オフィスプリンティングの開発・生産・OEMを行う「リコーデジタルプロダクツ」

  • 商用印刷・産業印刷サービスを提供する「リコーグラフィックコミュニケーションズ」

  • サーマル・産業プロダクツの製造・販売を行う「リコーインダストリアルソリューションズ」

  • 社会問題解決の新規事業を創出する「リコーフューチャーズ」

参考:株式会社リコー 事業分野

子会社であるリコージャパン株式会社は、リコー製品を中心とした商品・サービスの提供やシステムインテグレーションを行っており、大手パートナー企業として様々なベンダーと連携しています。

また、リコージャパン株式会社は約7,900人の営業担当者と約1,300人のシステムエンジニアを抱え、営業所数は366拠点と、強力な販売・開発基盤を持っています。また、A3レーザーMFP・コピー機の出荷台数は2位と高いシェア率を誇っています。

また、リコーグループ全体の方針として、2020年に「デジタルサービス会社への変革」をビジョンとして掲げ、デジタルサービス中心とした事業構造への変革を行っています。(リコーグループ経営統合書2020より)

そういった中で、株式会社リコーは2020年6月より「RICOH Digital Processing Service」を提供しています。スクラムシリーズ(中小企業向けに既存アプリケーションと開発アプリケーションを組み合わせた「スクラムパッケージ」や、中堅企業向けに個別のシステム構築まで行う「スクラムアセット」を含む)により、主にバックオフィス領域での顧客課題に合わせたソリューション提供を行っています。

2.2022年度 通期の業績

ここからは、株式会社リコーの2022年度通期の業績について解説します。

業績については、想定していた年間850億円には届かずも、営業利益が全四半期を通じて97%の増益となりました。第1四半期96億円、第2四半期138億円、第3四半期161億円、そして第4四半期が391億円と、第4四半期は大きく伸ばすことができました。

事業については、オフィスサービスが成長軌道に回帰しています。特に、スクラムパッケージが9月以降に勢いが復活し、スクラムシリーズで売上1,000億円超えを達成しています。

一方で、オフィスプリンティングのハードは、注残を完全には解消できず、2023年度に注残の解消は持ち越しになりました。しかしながら、注残は12月から比べると、半分以上は捌けています。第2の柱である商用印刷については、需要が回復し、第4四半期で大きく利益を伸ばすことができました。(株式会社リコー 2022年度通期決算説明資料_要約テキストより)

業績としては上記の通りです。

当連結会計年度の連結売上高は21,341億円(前連結会計年度比 21.4%増)、売上総利益は7,454億円(前連結会計年度比19.7%増)販売費及び一般管理費は 6,881億円(前連結会計年度比14.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は543億円 (前連結会計年度比239億円増) となりました。

ここからは、事業別の業績を読み解きます。まずは、オフィスプリンティングの開発・生産・OEMを行う「リコーデジタルプロダクツ」です。

売上高は4,403億円(前年同期比16.7%増)、営業利益は315億円(前年同期比24.1%減)となりました。(株式会社リコー 2022年度通期決算説明資料_要約テキストより)

部材不足や中国での新型コロナウイルス感染症対応でのロックダウンや感染者増加により、工場の稼働に影響が出たものの、柔軟な生産施策を展開し生産が回復し前連結会計年度と比べて増収となりました。当連結会計年度末にかけて一時的にA4複合機の出荷割合が増加したことによる利益率低下や、継続する部材価格高騰等に対し、ものづくり体質強化による原価改善活動等により利益を確保しました。

また、営業利益は前連結会計年度に比べ減少していますが、前連結会計年度に計上した米国子会社の土地売却益等含めた一過性要因を除くと、営業利益は実質的に横ばいとなります。

具体的な取り組みとしては、当連結会計年度ではデジタルサービスを支えるエッジデバイスの製品群を強化しました。紙文書をデジタル化するデバイスとして、2023年2月、企業のDXとサステナビリティの両面で価値を提供するA3フルカラー複合機「RICOH IM C6010/C5510/C4510/C3510/C3010/C2510/C2010」を発売しました。

また、映像・音声のデジタル化では、2022年6月、WEB会議での臨場感をより高めるためのエッジデバイスとして、360°カメラ搭載一体型マイクスピーカー「RICOH Meeting 360 V1」を発売しました。また2022年11月、タッチ機能搭載の軽量ハンドアウト型ディスプレイ「RICOH Portable Monitor 150BW/150」を発売しました。これらのエッジデバイスは、共創プラットフォーム「RICOH Smart Integration」を介し、さまざまなアプリケーションと連携することで、顧客のワークフロー全体の効率化を目指しています。(株式会社リコー 2023年3月期決算短信より)

次に、オフィスサービスを販売する「リコーデジタルサービス」の業績を読み解きます。

売上高は16,504億円(前連結会計年度比15.6%増加、為替影響を除くと7.2%増)、営業利益は282億円(前連結会計年度比74%増)となりました。(株式会社リコー 2022年度通期決算説明資料_要約テキストより)

売上・利益の要因や取り組みについて、「リコーデジタルサービス」の中でも「オフィスプリンティング」事業「オフィスサービス」事業についてそれぞれ解説します。

上記が、リコーデジタルサービス内の「オフィスサービス」事業の業績です。売上高としては3,154億円(前年同期比5.8%増)です。(株式会社リコー 2022年度通期決算説明資料_要約テキストより)

電子帳簿保存法改正やインボイス制度対応等ICT商材に依存しないソリューションの本格導入、教育による提案力強化を行い、特にシステム導入後の運用代行、仮想化集約、セキュリティ関連サービスを中心にスクラムシリーズの販売が堅調に推移しました。

2022年4月、サイボウズ株式会社とデジタルサービス事業に関する業務提携に合意しました。また、2022年10月、サイボウズ株式会社との戦略的協業に基づき共同開発したクラウド型の業務改善プラットフォーム「RICOH kintone plus」の販売を開始しました。さらに、2022年12月にサイボウズと資本提携契約を締結し、デジタルサービス分野の強化に取り組んでいます。(株式会社リコー 2023年3月期決算短信より)

上記が、リコーデジタルサービス内の「オフィスプリンティング」の業績です。(株式会社リコー 2022年度通期決算説明資料_要約テキストより)

部材逼迫や中国におけるロックダウン等による製品供給遅れの影響を受けましたが、当連結会計年度末にかけてA4複合機等の供給不足が改善し、A3複合機を含めた一括商談時の納入が進む等、エッジデバイスの売上高が前連結会計年度に比べ増加しました。

また、ノンハードの売上高は想定よりも緩やかな回復となりました。一方、海上運賃等のコスト上昇に対しては、価格転嫁や付加価値販売等のプライシングコントロールにより利益を確保し、また保守サービス体制の改革等の利益改善策を実施しました。(株式会社リコー 2023年3月期決算短信より)

3.2022年度 第4四半期の主要ニュース

ここからは、.2023年度 第4四半期(2023年1月〜3月)に公開された主要なニュースリリースをまとめます。

オンプレミスでデータを保管、クラウド経由でデータ活用できるハイブリッドストレージサービス「RICOH e-Sharing Service」の提供を開始(2023年1月16日公開)

株式会社リコーは、株式会社アイ・オー・データ機器と協業し、アイ・オー・データ機器製アプライアンスBOX「APX2-ESS/RO5A」と連携したオンプレミス型クラウドサービスである「RICOH e-Sharing Service」を開発、2023年1月16日より提供を開始しました。

これまで株式会社リコーは、機微な社内データをクラウドストレージへ移行することに不安を抱えているお客様に向け、社内のアプライアンスBOXに保管した文書ファイルにクラウド経由でアクセスするソリューション「RICOH e-SharingBox」を提供してきました。その後継続サービスである「RICOH e-Sharing Service」は、アイ・オー・データ機器製アプライアンスBOX「APX2-ESS/RO5A」に標準搭載され、標準5年保証やデータ復旧サービス対応を利用できるなど、よりアップグレードしたサービスとなりました。

詳細:https://jp.ricoh.com/release/2023/0116_2

世界シェアNo.1のPFUスキャナー商品を2023年4月にリコーブランドへ変更(2023年1月24日公開)

株式会社PFUが開発するイメージスキャナー「fiシリーズ」、「SPシリーズ」、および「ScanSnap」が、富士通ブランドからリコーブランドへ変更されました。

2022年9月1日の当社株式譲渡成立により、株式会社PFUはリコーグループの一員となり、主力のスキャナー事業においても、2023年4月よりリコーブランドへと変更されました。

詳細:https://www.pfu.ricoh.com/news/2023/news230124.html

日本ガイシとリコー、合弁会社「NR-Power Lab株式会社」の事業を開始(2023年2月1日公開)

日本ガイシ株式会社と株式会社リコーは2社による電力事業に関する合弁会社「NR-Power Lab株式会社」の事業を開始しました。

NR-Power Lab株式会社では、日本ガイシが保有する蓄電池制御技術と、リコーが保有するデジタル技術を活用した再生可能エネルギー流通記録プラットフォームを組み合わせることで、カーボンニュートラル達成に不可欠な再エネの普及拡大のためのサービスを提供します。

詳細:https://jp.ricoh.com/release/2023/0201_3

第21次中期経営戦略(2023~2025年度)を策定(2023年3月7日公開)

2023~2025年度における中期経営戦略が策定されました。

詳細:https://jp.ricoh.com/release/2023/0307_3

「RICOH360」プラットフォーム事業でlog buildと協業を開始(2023年3月31日公開)

株式会社リコーは、株式会社log buildとともに、「RICOH360」プラットフォーム事業と、ログビルドのリモート現場可視化ソリューションとの協業を開始します。

360度画像・映像を活用した事業のプラットフォーマーとして、技術情報および機能をログビルドに提供するとともに、360度カメラの操作性、現場での使い勝手の向上を目指したデバイスマネジメントの推進を行います。

詳細:https://jp.ricoh.com/release/2023/0331_1

人事異動について

人事異動及び組織変更に関する情報も公開されました。下記に詳細を記載いたします。

代表取締役の異動に関するお知らせ(2023年1月30日発表)

前代表取締役の山下 良則氏が代表取締役会長、前取締役の大山 晃氏が代表取締役となりました。

詳細:https://jp.ricoh.com/release/2023/0130_2

役員改選・人事異動のお知らせ(2023年3月7日発表)

詳細:https://jp.ricoh.com/-/Media/Ricoh/Sites/jp_ricoh/release/2023/pdf/0307_2.pdf

詳細:https://jp.ricoh.com/release/2023/0307_1

4.今後の取り組み

今後の展望として、リコーグループ全体の目標は上記の通りです。業績としては、2025年度には営業利益1,300億円、ROE(自己資本利益率)9%超えを目指しています。また基本方針としては3つのテーマを定めており、下記の3点に注力していく方針です。

①地域戦略の強化とグループ経営の進化
②現場・社会の領域における収益の柱を構築
③グローバル人材の活躍

株式会社リコー 第21次中期経営戦略より)

上記がセグメント別の業績目標です。特にオフィスのデジタルサービスと現場のデジタル化に注力することを掲げており、2022年には売上構成率の40%であるところを、2025年度には60%まで引き上げていく方針です。(株式会社リコー 第21次中期経営戦略より)

第21次中期経営計画達成のための具体的な施策を読み解きます。2025年度に、デジタルサービスの売上は1兆4,800億円を目指し、内訳は青色のオフィスのデジタルサービスが

1兆2,000億円、オレンジ色の現場のデジタルサービスが2,800億円と見込んでおります。

特に、このデジタルサービスの部分では、ストック収益の増加にこだわり施策を継続して実施し、効果を上げてきています。また、商用印刷分野ではオフセットからデジタルへの展開、サーマル事業の分野ではラベルレス等のデジタル化など、ストックビジネスにつながるデジタルサービスをグループとして実績、経験を積んできました。今後もストック収益を積み上げることで、安定的な業績拡大を目指す方針です。(株式会社リコー 2022年度通期決算説明資料_要約テキストより)

デジタルサービス領域の「オフィスサービス」の成長についてです。2022年度から2025年度の売上、営業利益の推移は、ストック売上が3,000億円から3,800億円で、年率8%以上の 成長で営業利益は430億円以上のプラスを見込んでいます。 引き続き、各地域の顧客基盤、強みを生かした施策と、ストックにこだわった施策を展開して、2桁の増収を目指しています。 

地域戦略について⽇本では、サポート・サービスが生み出されるスクラムシリーズ、RICOH kintone plusの拡大、 欧州では、アニュイティ型のサービスの展開、買収会社とのシナジーの最大化、北米では、従来のアウトソーシングビジネス をデジタル化して収益率を向上させていく、あるいはデジタルのワークフローをつなげてサービスの領域を拡大していきます。 また、グループ戦略では、グローバル共通のデジタルサービスの提供基盤を強化して、効率的にストック収益が生み出せる体制づくりを行う方針です。(株式会社リコー 2022年度通期決算説明資料_要約テキストより)

今後も「“はたらく”に歓びを」の実現に向けて、中長期目標として「はたらく人の創造力を支え、ワークプレイスを変えるサービスを提供するデジタルサービスの会社」となることを目指し、デジタルサービスを提供するワークプレイスについて、複合機の販売を中心としたオフィス領域から現場・社会へと拡大すると同時に、それぞれのワークプレイス(オフィス・現場・社会)におけるお客様価値を拡げ、デジタルサービスの会社への変革を進める方針です。(株式会社リコー 2023年3月期決算短信より)

5. まとめ

2022年度はオフィスサービスが成長軌道に回帰し、特にスクラムパッケージで業績を伸ばしました。今後も、「“はたらく”に歓びを」の実現に向けて、複合機の販売を中心としたオフィス領域から現場・社会へと拡大すると同時に、企業のDX支援などもに価値を拡げ、デジタルサービスの会社への変革を進める方針です。

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