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【IR資料から読み解く】資本提携によるパートナーサクセスの成功例|セーフィー株式会社

【IR資料から読み解く】資本提携によるパートナーサクセスの成功例|セーフィー株式会社

2022.5.31

  • 決算・IR情報

  • アライアンス戦略

上場企業のIRを読み解くと、売上のトップラインを伸ばすための打ち手を考察することが可能です。本記事では、セーフィー株式会社の資本提携における代理店戦略について読み解いていきます。

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セーフィー株式会社のビジネスとは?

2021年に上場したセーフィー株式会社はクラウド録画サービスを提供しており、売上約84億円の企業です。創業7年足らずで、どのように84億円ほどの売上を上げているのでしょうか。まずは、ビジネスモデルから見ていきましょう。

本資料を見ると、独自の技術を活かしたカメラ販売、大手企業にOEM提供、クラウドサービスがメインビジネスだとわかります。直販売上が4割。パートナー経由売上が6割です。スタートアップでは提携が中々難しい大手企業と連携していることがわかります。

IRから見る資金調達と事業提携の打ち手

大手企業とのパートナー提携は、資本提携におけるアライアンス戦略にて実現されています。IR資料を拝見すると、Canonのみの資本業務提携に見えますが、有価証券報告書には、様々な大手企業から資金調達していることがわかります。文字が小さく見えづらいですが、創業当時からVCからのファイナンスは積極的には行なわず、意図的に事業会社からファイナンスを行っています。(赤枠が事業会社です。お手数ですが拡大してみてください。)

  • 2017年:キャノンマーケティングジャパン(資金調達済)・KDDIまとめてオフィス株式会社へのOEM提供

  • 2018年:NTT東日本(関連ファンドから調達済)へのOEM提供

  • 2019年:USEN株式会社・セコム株式会社(資金調達済)へのOEM提供

  • 2020年:NTTコミュニケーションズ株式会社(関連ファンドから調達済)へのOEM提供

このように出資元を事業会社に絞りながら、販売パートナーを増やしていったことがIR資料と有価証券報告書から読み取ることができます。これは推測ですが、マネジメントチームがSONY出身ということもあり、大手とのアライアンスが得意だったのかもしれません。

事業提携の成果に関して

それでは、実際にどのように売上が伸びていったのでしょうか。セーフィー株式会社は、売上の6割が代理店経由です。まずは、決算資料のARRから見ていきましょう。綺麗な右肩上がりです。

課金カメラの販売は、ほぼ卸で行っています。次の章では、どの企業がメインで売上を上げているのか紹介します。

株主のNTTが売上約3割を販売

100社以上の販売パートナーがいると決算書では開示しており、売上の約6割は代理店経由です。2021年は売上約50億円ですので、約30億円は代理店経由ということがわかります。

その中でもNTT経由の売上比率が非常に高いです。

NTTから2019年に資金調達。そして、2021年売上28%がNTT経由です。代理店経由の総売上が約30億なので、代理店売上でセグメントした場合、約5割がNTTですね。1社でもアライアンスが成功すれば、大きく売上が伸びることがわかります。

このように数字だけ見ると、大手との代理店販売は良いことだらけですが、IRを見ると懸念点も浮かび上がります。

直販の15倍以上のチャーンレート

IR資料を見ると、ある特定の代理店経由のチャーンレートが高いです。改善傾向と記載されていますが、それでも直販と比べ9%前後のチャーンレートは非常に高く、直販の15倍以上となっています。IRだけでは詳しいことが読み取れませんが、全体売上の8%を占めるので、大きな業績インパクトに繋がります。

導入企業の業界によっても解約率は大きく変化しそうですが、リカーリングモデルにおけるチャーンレートとしては高い傾向です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。上手く資本提携をしながら、パートナーセールスで売上を大きく伸ばしたセーフィー株式会社の考察をしてみました。

ビジネスモデルにもよりますが、販売チャネルを広げるために、VCだけでなく、事業会社からの資本提携するのも大切な資本政策だということがわかります。パートナーセールスに従事している担当者の方は、役員陣などに説明し、資本政策からパートナーセールスの戦略作りを行なってみると良いかもしれません。

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