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【決算速報】大塚商会 顧客接点および営業生産性の向上を重視し売上高は新記録を更新

【決算速報】大塚商会 顧客接点および営業生産性の向上を重視し売上高は新記録を更新

2023.11.1

  • 決算・IR情報

  • 大手企業

パートナー戦略において、協業先のIR資料やニュースリリースから最新の動向を入手しておくことは必要不可欠です。本記事では、2023年第3四半期決算資料(2023年10月31日発表)より、株式会社大塚商会の動向と今後の展望を各種資料から読み解きます。

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1.株式会社大塚商会の会社概要

株式会社大塚商会は、システムインテグレーション事業とサービス&サポート事業を展開しています。サービス&サポート事業では、システム導入後のサポートとして、オフィス用品通販サービス「たのめーる」や企業における総務、人事、経理、情報システムなどの効率化サービス「たよれーる」を展開しています。

「オフィスまるごと」をコンセプトに掲げ、オフィス関連機器の開発から販売、その後のサポートまで、一気通貫で価値提供ができる体制を構築しています。

なお、IT流通のプラットフォーマーとしての役割にも注力しています。対ベンダーの観点では、国内・海外のベンチャー企業から大企業まで、様々な企業の製品販売に取り組んでおり、取り扱いメーカー数は約2,400社です。サイボウズ株式会社、ZVC japan株式会社など、多くの大手ベンダー企業のパートナーアワードにて受賞歴があり、強い販売力を持っていることがわかります。

対エンドユーザーの観点では、約29.2万社と多くの顧客基盤を持っており、そのうち約80%が年商10億円の中堅企業の顧客を多く抱えていることが特徴です。顧客の売上構成比としては、割合が高い順に、サービス業、製造業、卸売業、と続いています。(株式会社大塚商会 2023年統合報告書より)

大塚商会の主な事業は、システムインテグレーション事業とサービス&サポート事業があります。システムインテグレーション事業では、コンサルティングからソフトウェア・システムの企画・設計・開発、ハードウェアの導入・設置、ネットワーク環境の構築など、多種多様なソリューションを提供しています。連結子会社としてソフトウェア開発会社「株式会社OSK」やITディストリビューターの「株式会社ネットワールド」と連携し、それぞれのリソースを補い合っています。(株式会社大塚商会 2023年統合報告書より)

サービス&サポート事業では、「たのめーる」と「たよれーる」の2つのブランドを中心に、お客様の情報システムや企業活動をトータルにサポートしています。具体的な内容としては、インターネット/クラウド事業・セキュリティ事業を展開しています。自社で両事業を行うことで、セキュリティレベルの高いクラウド環境の構築が可能です。(株式会社大塚商会 2023年統合報告書より)

また、組織図読み解くと、営業本部の中でも「中央第一営業部」と「中央第二営業部」と各エリアごとの支店、「ビジネスパートナー事業部」といったパートナー販売・アライアンスを担当する部署があることがわかります。

パートナー企業募集ページにおいては、特にコンサルティング企業と金融機関の募集に注力しています。株式会社大塚商会は持ち前の取り扱い商材数を活かした幅広い提案・支援が可能であることから、経営戦略支援を行うコンサルティング企業や金融機関は相性のよいパートナー企業になるでしょう。

2.2023年第3四半期の業績推移

2023年1〜9月の連結売上高は740,058百万円(前年同期比15.2%増)となりました。連結営業利益については、47,390百万円(前年同期比18.2%増)、連結経常利益は48,846百万円(前年同期比17.6%増)となりました。(株式会社大塚商会 2023年第3四半期 決算説明資料より)

2023年12月期 第3四半期決算短信に下記の記載があることから、企業のIT投資水準の向上や、訪問商談の活発化、法改正に伴う提案やAIを組み込んだDXの提案を背景に、売上高・利益ともに増収となったことが読み取れます。

次に、セグメントごとの業績を読み解きます。上記が、システムインテグレーション事業・サービス&サポート事業それぞれのセグメント別の連結売上高です。(株式会社大塚商会 2023年第3四半期 決算説明資料より)

システムインテグレーション事業の売上高は4,834億20百万円で、前年同期比は19.4%の増加となりました。パソコンや複写機等の増加によるハードウエアの伸びに加え、「SMILEシリーズ」などパッケージソフトや受託ソフト等も順調に推移し、増収となりました。(2023年12月期 第3四半期決算短信より)

サービス&サポート事業の売上高は2,566億37百万円で、前年同期比の8.1%増加しています。オフィスサプライ通信販売事業「たのめーる」やサポート事業「たよれーる」などストックビジネスに注力し、増収となりました。(2023年12月期 第3四半期決算短信より)

次に、重点戦略事業の業績を読み解きます。重点事業としては、オフィスサプライ通信販売事業「たのめーる」、オリジナル統合業務ソフト製品「SMILE」、ナレッジマネジメントシステム「ODS」、セキュリティビジネス「OSM」を挙げています。それぞれ売上高としては上記の通りで、いずれも増収となりました。

特に、セキュリティビジネス「OSM」は2023年1〜9月では増減率+22.0%、7〜9月では増減率+41.3%と2023年第2四半期決算と比較して大幅に増加しています。オリジナル統合業務ソフト製品「SMILE」においても、2023年1〜9月では増減率+33.3%、7〜9月では増減率+33.8%と引き続き増加しています。

また、前回落ち込んでいた複写機の販売台数は、2023年第2四半期決算(2023年4〜6月)ではマイナスであったものの、今四半期は増加しています。

3.2023年度第3四半期の主要ニュース

ここからは、2023年度第3四半期(2023年1月〜9月)に公開された主要なニュースリリースをまとめます。

3-1.大塚商会とNEC「DX統合パッケージ」デジタルインボイス対応で協業(2023年8月7日公開)

株式会社大塚商会と日本電気株式会社は、株式会社OSKが開発し、大塚商会が提供する企業のDX推進の基盤作りを支援する「DX統合パッケージ」に、NECの「KMD Connect」を利用したデジタルインボイスの送受信機能を実装し、2023年9月に提供開始します。

これによりデジタル庁が推奨する共通フォーマット請求データを販売管理システムや会計システムと連携できるようになり、請求業務が人の手を介することなくデジタルで完結、セキュリティを確保してバックオフィス業務の圧倒的な効率化が期待できます。

DX統合パッケージ」が「KMD Connect」に対応することで、請求書の発行側は印刷・封入・発送作業の負担を軽減できます。また、受領側は受け取った請求書が適格請求書の要件を満たしているかのチェックが不要となり、さらに業務システムと連携できることで受領からデータ登録・保管までの業務工数を削減することができます。

DX統合パッケージ」を単なる請求書の送付手段にとどまらず、統合型のビジネスプラットフォームとして、ビジネスプロセス全体を一元的に管理できる機能を提供することで、企業の業務効率と生産性の向上を目指します。

詳細:https://www.otsuka-shokai.co.jp/corporate/release/2023/230807.html

3-2.「災害時相互応援に関する連携協定」を締結(2023年8月17日公開)

株式会社大塚商会は、協定市町村の災害時の応急措置等が迅速かつ円滑に実施できるよう、災害対策支援協定を2023年8月に愛媛県5市町・高知県7市町村、兵庫県淡路島内3市と締結しました。

本協定は、対象となる各市町村内で災害が発生し、被災市町村だけでは十分な応急措置等が実施できない場合に、各市町村相互の応援措置および株式会社大塚商会による支援協力を迅速かつ円滑に実施することを目的としています。

詳細:https://www.otsuka-shokai.co.jp/corporate/release/2023/230817.html

3-3.株式会社レノバとNon-FIT太陽光発電所のバーチャルPPAを締結(2023年8月23日公開)

株式会社大塚商会は、株式会社レノバのグループ会社である第一太陽光発電合同会社と、新設する太陽光発電所由来の環境価値をNon-FIT非化石証書として直接購入する環境価値売買契約(以下、バーチャルPPA)を、2023年8月21日に締結しました。

株式会社大塚商会は、「自然や社会とやさしく共存共栄する先進的な企業グループとなる」ことをミッションステートメントの目標に掲げています。環境に対する社会的責任として、次世代に健全な環境を引き継ぐことができるよう2000年にISO14001認証を受け、環境保全活動に積極的に取り組んできました。

今回導入するバーチャルPPAは、追加性のある小規模分散型太陽光発電所由来で、中長期のGHG排出削減目標を達成するための強力な手段となります。

詳細:​​https://www.otsuka-shokai.co.jp/corporate/release/2023/230823.html

4.今後の取り組み

ここからは、今後の展望について読み解きます。基本方針と中期経営計画は上記の通りです。営業利益率・経常利益率ともに7%定着を目指しています。2023年度12月機の連結売上高としては、9,540億円と前年比10.8%増加を目指しています。(株式会社大塚商会 2023年第2四半期 決算説明資料より)

上記は、2023年12月期の業績予測です。売上高9,540億円(前年同期比10.8%増)、営業利益622億円(前年同期比13.6%増)、経常利益634億円(前年同期比11.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益427億円(前年同期比6.7%増)と予測されています。(株式会社大塚商会 2023年第3四半期 決算説明資料より)

セグメント別の売上高では、システムインテグレーション事業6,130億円(前年同期比13.2%増)、サービス&サポート事業3,410億円(前年同期比6.8%増)と予測されています。(株式会社大塚商会 2023年第3四半期 決算説明資料より)

上記は、将来予測情報の詳細説明です。「お客様マイページ」やAI活用による営業プロセス改善など、顧客接点および営業力を強化することで、業績向上を目指していく方針であることが読み取れます。(2023年12月期 第3期決算短信より)

5.まとめ

2023年第3四半期は、「オフィスまるごと」の方針のもと、顧客との関係強化や法改正に伴うDXソリューションの提案を行うことで、好業績であったことがわかります。

今後も、従来のオフィス機器販売で培った顧客基盤を活かして、IT人材が不足しがちな中堅・中小企業のDX化を支援する方針であることが伺えます。

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