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売上9割のパートナーサクセス。全方位に拡販するための戦略とは?【後編】|ワークスモバイルジャパン株式会社

売上9割のパートナーサクセス。全方位に拡販するための戦略とは?【後編】|ワークスモバイルジャパン株式会社

2022.8.12

  • ベンダーインタビュー

  • パートナービジネス戦略

本記事は、ワークスモバイルジャパン株式会社とパートナーサクセス株式会社の対談記事です。ワークスモバイルジャパン株式会社のパートナービジネスの立ち上げに関する前半記事は、こちらから。

ワークスモバイルジャパン株式会社 執行役員 法人ビジネス本部長 名倉 桂吾
2000年大学卒業後、日系Sier、マカフィー、シスコシステムズ等で営業としてエンタープライズビジネス、パートナービジネスに携わる。2016年4月よりワークスモバイルジャパン株式会社に参画。サービスリリース当初より、誰でも使えるサービスを日本中に広げるべく業種・業界を問わない提案活動とパートナー企業の立ち上げに従事。営業マネージャーを経て2021年1月より現職。

1. パートナーの支援体制

秋國:パートナー契約をした後の教育や育成で、勉強会や案件の同行などをされると思うのですが、この辺りでパートナー様といち早く結果を出すためにされるような御社の支援体制としては、どのようなことをされてるんですか?

名倉:そうですね、我々の人数は多くないのですが、特に立ち上げの時は勉強会をしています。パートナー様になっていただくのであれば、勉強会、あとは窓口の方を立てていただくのはマストです。その上で、逆に我々からは案件に同行します。

最初は、規模を問わず支援します。その代わり案件が一番の勉強の場なのでOJT的にちゃんと習得していただいています。大事なのは、パートナーの現場の営業さんに成功体験を持ってもらうことなんですよね。提案の仕方や話し方も重要ですが、実際にはお客さんが響くポイントやキーワード、引き出し方を実際見てもらうことで、パートナー様に「なんかLINE WORKSお客さん反応いいな。」って感じてもらうのが一番大事だと思っています。

「売りやすいぞ。」って言うのと「お客様に喜んでもらえるぞ。」と感じてもらえることが大切です。やっぱり提案するものをお客様が喜んでくれると、パートナー営業様も嬉しいので、そこをどう場を作れるかって言うのは大事かなと思っています。

秋國:ありがとうございます。パートナー様って複数の商材を取り扱ってらっしゃるじゃないですか。その時に競合とぶつかる時には、対顧客だけではなく、対パートナー様に対して、いかにこの優先度を上げて提案してもらうためにはどのような工夫をされるんですか?

名倉:そうですね。そこは非常に難しいポイントなんです。おっしゃる通り、パートナー様によっては商材を100個以上とか、チラシが何十枚も入ってたりすることがあります。

我々としては、パートナー様にいかにうまくセールスサイクルが短い中で提案いただくかというところと、さっきの「同行提案いくらでもしますよ」ということを伝えています。例えば分かりやすい例で言うとTeamsが入ってるお客様には、LINE WORKSが売れないかというと決してそんなことないです。弊社の顧客であるエンタープライズ層、ミッドマーケット層の企業では、ほぼTeamsも使われてます。

秋國:そうですよね。私もそのイメージが強いです。エンドユーザー様がTeamsをすでに導入されていた場合は、パートナー様にどのような提案をしていただくのでしょうか?

名倉:エンタープライズで従業員数1,000名以上の会社って、日本に4,000社ほどあると言われてます。そのうちの30%にあたる千数百社には既にLINE WORKSを使っていただいてるのですが、恐らくその千数百社では当然Teamsも使われています。

なので、パートナー様はTeamsはTeamsで提案されます。そしてLINE WORKSはLINE WORKSでこういった用途で、こういった使い方で入れましょうということで、アドオンでやらせていただいてます。

秋國:その場合は、Teamsを使ってらっしゃる状態ですか?使い分けですか?

名倉:使い分けされているケースも多いです。

秋國:そうですよね。特にパートナー様や多くのSIer様は、Teamsをご提案されてるケースが多いので、かなりカニバると言うか脇見するケースがあると思います。なので、それ以上の優位性、売りやすさみたいなのをパートナーの営業の方に感じてもらうのって結構難しいなと思っています。普段のパートナー営業様にする支援で言うと、コミュニケーション面ではどんなことをされてますか?例えば、定例会であったりとか、勉強会もあると思うのですが。

名倉:他のベンダー様も同じだと思うのですが、特別なことはしていません。担当パートナー様と営業担当がいて、各人が定例会や案件の支援、あとは施策のご提案などをしておりますが、かなり一般的だと思います。

秋國:御社のパートナー様の社数で言うと、何社ぐらいいらっしゃるんですか?

名倉:直接契約のある一次店のパートナー様はちょうど30社です。

秋國:その30社の方々と、定例会などは行っているのですか?

名倉:そうですね。頻度はそれぞれ違いますけども行っています。

秋國:それ以外だと、例えば営業用の資料の共有や、事例のアップデートのような新しい販促物の提供などは、普段営業さんが個別に行なってらっしゃるのですか?

名倉:個別で行ってるケースもあれば、いわゆるパートナー用のポータルのようなものがあるので、そこに定期的にアップロードして見ていただくということもしております

秋國:わかりました。パートナープログラムが御社にはあると思いますが、私自身も凄い参考にさせていただいてます。さすがに一番最初からパートナービジネスをやられているので、プログラムはかなり整理されてるなと思っていますが、一番上から、プラチナ・ゴールド・シルバーのような形であるのですが、このパートナープログラムについてちょっとお伺いしたいです。ここは一番最初から設定されたんですか?

名倉:そうですね。初年度はまだ無かったのですが、初年度終わるぐらいの、パートナー様が5社10社と増えてくるタイミングだったので、ちゃんと整備しようということで始めた経緯になります。

秋國:一番最初はまだ無かったんですね。

名倉:最初は無かったです。

秋國:2年目ぐらいから作られて、パートナープログラムについてどのくらいの頻度で見直されたりとかもあるですか?

名倉:毎年3月に1回見直しをしております。当然パートナー様の入れ替えもありますし、その時々に応じてプログラムの指標を少し変えたりしています。事例も増えてきたので、逆に我々が特に欲しい戦略業種の事例は、最近だとカスタマーサクセス指標など、少しポイントを上げようということもありました。オンボーディングの確立や、離脱率などを指標に加えたりという形でやってますけども、ここ1・2年で内容的には固まってきたので内容を大きく変えてはいないですね。

2. 顧客に向き合うカスタマーサクセス

秋國:離脱率のお話があったと思うのですが、パートナー様が販売頂くと直接お客様の顔が見えないことがあるじゃないですか。ここの離脱率を防ぐためにはどのような取り組みが多いですか?

名倉:ここはセグメントによって少し対応を分けています。いわゆるエンタープライズ層には、パートナー様経由の販売をしていますが、パートナー様と一緒にカスタマーサクセスのメンバーが居て定期的に訪問や定例をするなどのフォローをしています。

基本的にはパートナー様と一緒にやるのですが、最近は、直接営業担当がやってるケースも非常に多いです。結構ここも皆さん悩むポイントだと思うのですが、パートナー様に事前に仁義を切らなきゃいけないですよね。ただ、今は全パートナー様に了承いただいてカスタマーサクセスの活動をしてます。結果的に言えば、パートナー様のご理解があって、自分達のためになる、お客様のためになると言うことが分かってくれればあまり拒否はされなくてですね。今、具体的に何をしてるかと言うと、ご契約いただいたお客様に電話をしています

秋國:それは主な契約先のご担当者の方にご連絡をされるんですか?

名倉:お客様の担当者の方に、ご連絡をしています。連絡の内容は、もちろん売り込みではないです。一切売り込み的なものはしていません。

単純に「ご契約ありがとうございます。」と言うサンクスコールと、「困ったらここに電話ください。」のご案内だけです。そうすると「せっかくだから聞いて良い?」ってお客様の方から絶対に質問が来るんです。

秋國:その場合、オンボーディングのような形のメニューは別で用意されてるんですか?

名倉:まずは、「使い方とか分からなければ聞いてください」です。その後、オンボーディング的なところで、過去のノウハウがあるので、その事例を参考に「こんな時にはこういったツールでこのように使うこともできますよ。」などのいろんなトークのスクリプトも用意しています。これは、逆にお客様から我々が教えていただいたものの蓄積なので、それを紹介することでお客様としても実感を持って聞いてくれます。

秋國:凄いですね。全てのお客様にまずお電話なんですね。意外です。

名倉:結構、ここは悩みました。もちろんデジタルタッチ的なところなど、コンテンツにもかなり力を入れてます。しかし、電話が良いというお客様も多いです。

秋國:お電話で直接ベンダーさんとお話できるって言うのは貴重ですし、一回電話があると今後も安心しますよね。

名倉:そうですね。分からなければいつでも聞いてくださいと言うことにしています。その上で関係性が逆に出来ていくと、今度うちからコールをしても無下にされないようになります。最初からやってしまうとダメなんです。

秋國:一度ご案内しているから、もう初めましてじゃないですもんね。

名倉:「前回こういう話あったんですけど、その後どうですか?使えてますか?」もそうですし、「ちなみにこういった機能もあります。」みたいな話をすると、普通に聞いてくれて「ちょっとそれ教えて。」と言っていただけます。

秋國:そう言ったお客様とどういうコミュニケーションされたかというのも、パートナー様との定例会で共有されているんですか?

名倉:おっしゃる通りです。何件実際お電話して、何件繋がったかは数値的なところで結構出します。例えばですね、結果的に解約はゼロでしたとか、結果的に追加IDがどのくらいありましたよとか、そんなところもパートナー様には共有しています。

3. 表彰制度

秋國:パートナー様は安心しますね。ありがとうございます。結構SaaSベンダー様だと、カスタマーサクセスをどうするか問題もかなり多く伺ってるので、かなりお客様に寄り添ってるなっていうのは伺えたのですごく有難いです。そういうのも含めて、パートナー様のチャーンが少ないなどを基準に年間表彰みたいな形でされるんですか。

名倉:そうですね。

秋國:表彰制度があるとやはりパートナー様もモチベーションが上がりますよね。

名倉:モチベーション上がりますね。

秋國:以前、御社もオフラインでやられてるのは拝見していて、最近だとオンラインでも色んなパートナー様を、毎年表彰されてるじゃないですか。やはりパートナー様に対して「また今年もよろしくお願います」という挨拶みたいな意味合いも多いんですか?

名倉:おっしゃる通りですね。加えて、パートナー様が毎年入れ替わったりする訳ですが、「来年はもう一回!」とか「来年もこの賞を取ろう!」などと言っていただけるのは非常に有難いですね。

秋國:ありがとうございます。一個ご紹介をさせていただきたいんですけど、先ほどお見かけしてて、これはパートナー様のアワード取られた時のトロフィーですよね?

名倉:そうですね。これが今年の2月にあった、2021年分の表彰のトロフィーですね。

秋國:トロフィーって言うとクリスタルなことが経験上多くて、アイコンもそうですし、ここにキャラクターがいるのも初めてだったので、特徴的だなと思いました。これはパートナー様も喜びましたよね。

名倉:これはですね、すごく喜んで頂きました。なんでかと言うと、これ現場猫ってキャラクターでご存知の方もいらっしゃると思うのですが、1年間の期間限定でLINE WORKS上で使えていたスタンプなんです。この猫がのってるトロフィーがこの年だけなのでレア感もあります。

秋國:ですよね。またこういうのやって欲しいってなりますよね。

名倉:当然そうなりますね。

秋國:ありがとうございます。非常に珍しいなと思って。

名倉:ありがとうございます。以前うちもクリスタルでやってたのですが、なかなか差別化が出来なくて。パートナー様は受付にいっぱいトロフィーを並べているじゃないですか?あそこにちょっとこの猫を出してやろうと思いました。

秋國:めちゃくちゃ目立ちますね。ありがとうございます。

4. パートナーに合わせたKPI設定

秋國:パートナー様とかなり良い関係性が今出来てるかなと思うのですが、御社の営業の方々からすると、売上や獲得ID数などの目標値はあると思います。その中の活動においてのKPIでいくと、何か設定されてるものがございますか?

名倉:最終的な目標はID数です。ですが、じゃあそのIDをこれだけ、この時点で取るためにはどういった指標をクリアしてくべきかって言う先行指標があるじゃないですか。それに関しても、パートナー様の特性によって少し違います。やはりエンタープライズが多いパートナー様や、金融系が多いパートナー様などがいらっしゃれば、東京ももちろん地方も含めていかに幅広く取られるかって色々あると思うので、そこで分けてはいます。

ただ例えば、案件の登録数やトライアルの件数、あとは同行件数などの獲得においても、IDだけでなく社数などの目標値を1つチーム内でKPIと置いていますね。

秋國:そうなんですね。パートナー様自体の社数を増やすということ自体にはあまり重きを置いてないですか?

名倉:正直に言いますと、一次店様はそこまで大規模に増やそうとは思っていないです。

ただ、このパートナー様になって欲しいという方がいれば、そこは今でも継続的にリクルーティングはしてます。数という観点でいうと、力を入れているのがディストリビューター様の先にあるいわゆる二次店様です。こちらの数を増やしていくところは明確にKPIにもしていて、フォーカスしてます。

秋國:そうなんですね。ありがとうございます。そこは社数を二次店様を追っていく次の指標は案件数ですかね?

名倉:はい。そうですね案件数ですね。

秋國:例えば、1社から月にどのくらいの案件数が来るかっていう置き方ですか?

名倉:はい。そうです。

秋國:あとはパートナー様のポテンシャル、能力によって「このパートナー様だと月このぐらいの案件数でくるだろう」のような個社毎に設定もされてるんですか?

名倉:そうですね。大体これも過去の傾向値から見えてくるのと、やはり月によってシーズナリティもあるので、基本はやはり前年を超えてるかどうかが結構ポイントかなと思います。

秋國:わかりました。その中で次は案件の同行数ですか。

名倉:そうですね。

秋國:これやっぱり同行するとクロージングも高くなるからですよね。その次は受注の実際の数ですかね。

名倉:そうですね。

秋國:ありがとうございます。ここで例えば、案件の数がちょっと少ないな、期待値より下がってるなっていう時にはどういうリカバリーをされることがありますか?

名倉:そうですね、実際に提案いただいてるかが大事なんですよね。ただ「ちょっと最近なんか全然売れてないじゃないですか。」と言ったってしょうがないので、どんな課題があるかは結構聞きます

先程、色んな商材をパートナー様が扱ってるって話あったとおもいますが、やはりこういった業界って、やはりパートナー様も数、工数が限られてるので周り回ってみんな影響を受けるんですよね。例えばあるメーカーさんがこういった施策をした、こういった変更したなど。

秋國:持ってらっしゃるお客様も決まってらっしゃいますし、そのお客様に何を提案されるかっていう時間や提案機会も決まってますもんね。

名倉:そうですね。あとは、上層部の方の興味関心がまた変わってったりする時にどこにフォーカスするかとか、また変わってくるのでまずはそのあたりの情報を集めます。

秋國:なぜ売れないのかっていう情報は大事ですよね。実際に施策が変わって案件が出てこなくなったのか、あるいは提案機会が減ってるのか、提案してるけども競合に負けているケースがあるのかを知ることは重要かなと思ってますね。

名倉:中にはその市場経済の影響ももちろんあります。クラウド商売自体は納期って無いじゃないですか。ですが最近だと、半導体不足でスマートフォンのデバイスの納期がだいぶ遅れてしまったりすることもあると思います。ただ、それを使う為のデバイスには納期がある訳なんで、案件が決まってても中々受注が出来ない。

そういう影響が色々世の中あるので、そこはちょっと紐解いていく必要があります。

秋國:そこはパートナー様と一蓮托生じゃ無いですけど、パートナー様のご事情もあるので理解した上でという感じですかね。

名倉:「じゃあちょっとパソコン提案に切り替えましょうか」とか、例えばですけど、なにかしらそこでリカバリー案も一緒に練っていくって感じですかね。

5. 今後のビジョン

秋國:ありがとうございます。かなり提案力と言うかパートナー様に寄り添ってるのがポイントかなと感じてます。

最後に、これからパートナービジネスが成長されていて、ARRも順調だという状況の中で、さらなる拡大に向けて、こういうことに今後取り組んで行こうみたいなことがあればお聞かせ頂きたいなと思います。

名倉:先ほど二次店様の話を1つしましたが、昨年から何社ぐらい全国で広げようということで指標を置いてやってます。1つはこれを向こう3年にかけて継続的な高い目標があるんですけど、もう1つはLINE WORKSのパートナー様の中でSIer様が実は少ないんですね。

秋國:意外ですね。

名倉:本当ですか。一次店様もそんなに多くないですし、二次店様でもまだまだ多くないですね。やはりパートナー様に本業で稼いでいただく為にはLINE WORKS単品だけではなく、周辺のソリューションと上手く繋ぐなどといった要素も当然あると思います。

我々もAPIをもちろん出しているので、そういった総合的な提案をいただけるようなパートナー様を増やしていきたいという風に思っております。

秋國:パートナーさんの質というか、カテゴリーも変わってくるんですね。

名倉:そうですね。はい。

秋國:ありがとうございます。是非今後も御社のパートナービジネスの拡大であったりとかは、追っていきながらお話伺いたいなと思いますので、ぜひよろしくお願いします。本日はありがとうございました。

名倉:ありがとうございました。


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