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日本市場を開拓するためのパートナー戦略。パートナーが実現するカスタマーサクセスとは?【後編】|ZVC JAPAN株式会社 

日本市場を開拓するためのパートナー戦略。パートナーが実現するカスタマーサクセスとは?【後編】|ZVC JAPAN株式会社 

2022.11.4

  • ベンダーインタビュー

  • パートナービジネス戦略

本記事は、ZVC JAPAN株式会社とパートナーサクセス株式会社の対談記事です。ワークスモバイルジャパン株式会社のパートナービジネスの立ち上げに関する前半記事は、こちらから。

ZVC JAPAN株式会社 パートナービジネス本部 執行役員 本部長 佐久間 圭
IT業界で15年以上の経験を有し、国内外の大手IT企業とのパートナーシップやアライアンスの形成に従事。2006年から2017年にかけてシスコシステムズ、2017年からはヴイエムウェアにて大手システムインテグレーター企業とのストラテジックアライアンス部長を務めた。2019年5月にZVC JAPAN株式会社(Zoom)へ入社し、現在、パートナービジネス本部長としてZoomの国内パートナー経由のビジネスを統括している。

1. 数百社を超えるパートナーの管理体制

秋國:御社は、国内で数百社を超えるパートナー様がいらっしゃるということをお伺いしてます。日本で「Zoom meetings」や「Zoom Phone」をお取り扱いしたいパートナー様は、どのような企業様からのお声が多いですか。

佐久間:大企業様の開拓は、大手SIer様です。大手SIer様が保守を担当されているシステムがあるため、付き合いは欠かせません。中小企業のお客様だと、IT商材はこの会社様から買うんだと決めてらっしゃる方がいらっしゃいます。例えば、業界ごとにセールス系のお客様や金融系のお客様によって、このシステムはここに受託しているということが、ある程度決まっています。適材適所でお客様をお持ちのパートナー様がどこにいらっしゃるかによって、付き合い方が変わってくると思います。

秋國:このパートナー数百社っていうのは結構数多いと思いますが、今でも増えてらっしゃるのですか。

佐久間:そうですね、日々増えています。

秋國:このパートナー様の数も、皆様悩まれてるポイントとしてよく伺います。例えば100社パートナー様がいて、ここで選択と集中をした方が良いんじゃないかと思う方もいらっしゃれば、まだコアになってくれるパートナー様が少ないためもっと増やしたい企業もあると思う方もいます。御社の中で適切なパートナー数や、パートナーの新規募集をやめる指標などはありますか。

佐久間:指標は設けていません。今は積極的に募集してるつもりはなく、パートナー様が数百社の中で本当にアクティブなパートナー様が何社いるかという方にフォーカスした方がいいと思います。登録だけされているパートナー様は、案件をご一緒することが少ないので、パートナープログラムの中では下の方のランクになってしまいます。

秋國:パートナー様をどんどん獲得をされていた時の開拓手法としては、インバウンドが多かったのですか。

佐久間:インバウンドが多いですね。ただ積極的にお付き合いしたいパートナー様に対しては、我々からのアプローチがあったというのは事実です。

秋國:提携をすると確実に事業シナジーが合い、双方メリットあって伸びるだろうといった企業は、アウトバンドで契約を巻いていくという感じでしょうか。それだけパートナー様が多いと、パートナー契約をした後にアクティブなパートナー様とそうではないパートナー様も中にはいらっしゃると思うのですが、パートナー様に対する最初のオンボーディング体制の整備は徹底されているのでしょうか。

佐久間:はい。まだ日々改善中ですが、我々のパートナー様は主にディストリビューター様配下の再販契約、いわゆるサブリセラー様の数が多いですね。今は国内1社ですけども、ディストリビューター様からZoomのお取り扱いをしていただく上での基本的な情報をサブリセラー様へお届けいただいています。その上で、ディストリビューター様だけにお任せしてしまうと、Zoomがお届けしたい情報も薄れてしまいます。ですので、定期的に四半期に1回の頻度でZoomが主催のサブリセラー様の技術的なアップデートについてのウェビナーを行い、集客はディストリビューター様からお願いをしています。

秋國:それは日本国内としての取り組みという形ですか。

佐久間:はい。

2. 分業されたパートナービジネス組織体制

秋國:ディストリビューター様が音頭を取って、パートナー様に対する新しい情報のアップデートを一緒に行ってるということですね。御社は基本的な販売体制としてパートナービジネスを行っている組織かと思うのですが、組織体制として、営業の方やマーケの方、カスタマーサクセスの方もいらっしゃると思います。ここはパートナービジネスの組織体制としても、The Modelのような分業制になっているのですか。

佐久間:分業制ですね。直販では、営業についているSE、マーケティング、オペレーション、カスタマーサクセスマネージャーのチームがいます。一方で、私が所属しているパートナービジネス本部の方にはパートナー様を担当する専任する同じような役割を持っている人がいます。例えば、パートナー様を担当するエンジニアや、パートナー様のカスタマーサクセス活動を支援するチャネルカスタマーサクセスマネージャーなどが挙げられ、それらは日本語が対応できるメンバーで編成されています。

秋國:エンドユーザー様に対するカスタマーサクセスの方と、パートナー様に対するカスタマーサクセスの方は担当が別れてらっしゃるんですか。

佐久間:チームは別れてます。ただケースバイケースで、何かケアしなければいけないお客様がいらした時にどっちのチームが出ていくかは、その時の判断です。

秋國:私も10年程パートナービジネスをやってたのですが、その経験からパートナー様向けのカスタマーサクセスは営業の方がそのままずっと持ってしまうケースもあると思っています。メインの営業の方とチャネルカスタマーサクセスの方はどのような役割を持たれているのですか。

佐久間:直販のカスタマーサクセスは、とある一定のお取引金額以上でどれだけ手厚くサポート差し上げるかで決めています。手厚くサポートさせていただくお客様以外はテックタッチで、情報をアップデートする活動を広く何万社、何万アカウントの方々にお届けしています。また、お取引が深い利用者様に対しては、定期的に定着率やアクティベーション率など、どれだけ使われてるかをトラッキングをして、必要に応じてレビューをするという直販のカスタマーサクセス側の活動を行っています。

パートナー側のカスタマーサクセスは、パートナー様のカスタマーサクセス部門の方々に対して、利用者様のご活用状況に応じてアラートをかけて、対応してくださいとお願いするような活動や、時には一緒にお客様にお顔を出して、パートナー様とベンダー側両者で一緒に利用者様フォローをする活動などを行っています。

秋國:直販では利用者に分けてハイタッチ・テックタッチに寄せてる部分があり、一方でパートナー販売ではちゃんとパートナー様ごとにカスタマーサクセスの方が付いていらっしゃるという形ですか。

佐久間:そうですね。あとは、Zoomのカスタマーサクセス部隊を配置しよう、というところまでいっていないパートナー様に対しての普及活動も行っています。

秋國:結構ここ悩まれるんですよ。日本のSaaSの場合だと開発が早いじゃないですか。SaaSってカスタマーサクセスをどのようにすべきなのかというお悩みの声は、よく伺います。パートナー様もそこまでプロダクトのキャッチアップが進んでないので、解約されてしまう可能性も高くなってしまい、どこまでパートナー様に任せていいんだろうということをみなさま心配になっています。ここはパートナー様への教育もどこまでやるべきなのか悩まれるんですよ。

佐久間:そうですね。我々もまだまだ日々アップデート中なので、学びながら改善しています。

秋國:Zoom様ならではの取り組みと言うか革新的な体制の出来たものがあるのかなと思ったのですが、そこはやりながらなんですね。

佐久間:そうですね。

3. 新規案件数に焦点を置くKPI設定

秋國:ありがとうございます。パートナービジネスをされている営業の方やカスタマーサクセスの方は、普段いろんな目標値やKPIなどを追ってらっしゃると思うのですが、どのようなことを意識して活動されてらっしゃるんですか。

佐久間:パートナー様がどれだけ新規の案件を持って来てくださるかにフォーカスしているのは1つですね。案件登録のシステムもありますので、パートナー様ごとに四半期ごとに何件の案件を持ってきていただいてるのかをトラッキングしてます。

あとは、売上も1つの指標としています。といっても、新規のお客様を持ってくるケースと、既存のお客様に対してのアップセルをしていただくケースなど、パートナー様によってアプローチが結構違います。売り切りのように、1回売ったらその後はあまりケアしてないパートナー様と、契約後もしっかりとケアをされていてアップセルまでしていただいてるパートナー様は、やはりその比率がかなり異なりますので、そういう点でのトラッキングをさせて頂いています。

最後は、どれだけ解約率が低いかも指の1つですね。お客様をケアしていただいている方はチャーンも低く、結局は解約率がそのままキープできてるということなので、以上の大きく3点で見させて頂いてます。

秋國:パートナー様において、カスタマーサクセスまでしていただくのは重荷になるのではないかと思うのですが、パートナー様にどのようなメリットがあって、引き受けてくれるのですか。

佐久間:細かい数字は言えませんが、Zoom UP PartnerProgramでコンピテンシーを取っていただいてる方には、それ相当の金銭的なベネフィットをご提示しています。

4. パートナーランクに合わせたMDF投資

秋國:新しいプランはパートナー様の役割に応じて適切なインセンティブを得られる状態になってるということですね。また、パートナー様に対してのマーケティング活動などもご一緒されてると思います。特にいろんなCMやイベントなどの投資として、MDF(マーケティング・ディベロップメント・ファンド)という考え方があると思うのですが、ここはパートナー様によって設定を変えてらっしゃるなど、どのような使い方をされてらっしゃるのですか。

佐久間:特にエンゲージメントレベルの高いパートナー様とは、当然ながらビジネスプランをもとに年間これだけやりましょうという目標設定をしています。その目標設定をクリアするために必要なマーケティング活動であれば、四半期ごとに我々の方からMDFをお渡しをします。例えば、オンラインコマーシャルのような広告もそうですし、あと一部のパートナー様にインセンティブの様な形で、営業の方が販売いただいた時にそれをモチベートしより提案を深めていただくためのインセンティブのような使い方もさせていただいてます。

秋國:ありがとうございます。いまおっしゃったビジネスプランは、全部のパートナー様から頂いてるわけではないですよね。

佐久間:頂いているわけではありません。

秋國:要は、お互いの期待値を合意いただいて、一緒に取り組んでいきましょうというコンピテンシーに基づいたところで出していただくような形ですか。

佐久間:そうです。上位何社の方々とはそういうような形でさせていただいてます。

秋國:その時に、初期のマーケティング活動としてはこういう取り組みが今後年間通して必要だろうという計画があって、そこに対してMDFの投資を行っている形ですかね。

佐久間:ご理解の通りです。

秋國:MDFというと、費用対効果が若干見えずらい部分もあると思うのですが、このあたりの測定だったり、このMDFがどのくらい貢献してるのかっていうのは追えるものですか。

佐久間:今それを追おうとしておりまして、先ほど申し上げた案件登録の中ではそのマーケティング活動と付けて、案件の生まれたところをちゃんと可視化しようとしてます。

5. 今後のビジョン

秋國:どんどん新しい取り組みがされてるなと思います。完全にもう出来上がってる体制かなと思ったので、今日お話をいろいろ伺えて良かったです。最後に、これからパートナービジネスってもっと拡大していくと思います。その時に、今後まだこれがまだうちの課題だと、もっとZoomとして取り組んでいかなければいけないことがあれば、教えていただきたいなと思います。

佐久間:冒頭申し上げた通り、弊社は「ビデオ会議のZoomですよね」というのが世の中の認識だと思うんですね。しかし、ビデオ会議だけではなく、ユニファイドコミュニケーションをシングルプラットフォームで提供しようとしているベンダーですので、「Zoom Rooms」「Zoom meetings」そして今後はコンタクトセンターの提供なども予定しています。

こういった中で、パートナー様がしっかりと我々と一緒にお客様に対してご提案できることを体制として作っていく必要があると思ってますので、パートナー様とのエンゲージメントをどんどん深めたいと思っています。なので、このビジョンを皆様にご理解いただいて、それ相当の出資をを皆さんからしていただく、その上で一緒にお客様に届けていくことができれば、日本の中でZoomが「ビデオ会議のZoomだよね」だけではなく、「チャットも電話も全て使えるコミニュケーションプラットフォームだよね」とご理解いただけるようになるかなと思います。

秋國:まさにユニファイドコミュニケーションの市場を取りに行くという感じですね。ありがとうございます。私たちもこれからもZoomがどう伸びていくのかなっていうのは注目して見ていきたいと思いますので、また引き続きお話を伺わせてください。

本日はZVC JAPAN株式会社の佐久間様にお話を伺いしました。私たちもよく使っている馴染みのあるZoomが、パートナービジネスが非常に拡大されているっていうのは情報として、皆様ご存知のところも多いかなと思ったんですね。とはいえ、今後も拡大するためいろんな取り組みをされているというのは、非常にお伺いできて学びが多かったなと思っています。

パートナービジネスは一度決めた事というよりも、今後新たにブラッシュアップをしつつ、その時のパートナー様がいかに伸びていけるのかというのを考えながら取り組みたいなと思ったのが、本日の伺えて非常に良かったポイントです。

ありがとうございました。

佐久間:ありがとうございました。

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