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パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)とは?市場規模や導入事例をご紹介

パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)とは?市場規模や導入事例をご紹介

2024.10.21

  • 基礎知識

  • ツール活用 / PRM

パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)という概念をご存知でしょうか。

アメリカでは急速に拡大している手法ですが、日本ではまだ認知度が高くありません。しかし、PRMについて理解しておけば、体系的にパートナービジネスを通して売上を伸ばす施策を考えられるようになります。

今回は、パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)について、基礎情報や市場規模、導入事例についてご説明します。パートナービジネスで売上を伸ばしたい方は、ぜひご参考にしてください。

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1.パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)の市場規模

パートナービジネスで売上を伸ばすためには、「パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)」という概念を理解しておくことが有効です。

パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)は、海外企業では当たり前の概念ですが、日本ではあまり浸透していません。

この章では、パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)の基礎知識を踏まえ、アメリカにおける市場規模についてご紹介します。

1-1. パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)の意味とは?

パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)とはベンダー(メーカー)と代理店(パートナー企業)の関係を最大化するためのビジネス戦略手法です。

直販など直接顧客とやりとりするビジネス戦略では、CRM(Customer Relationship Management)という考え方が日本でも既に一般化していると思いますが、その考え方を代理店との関係管理にも応用した考え方がPRMです。

具体的には、代理店に対し、ベンダー(メーカー)が販売支援やトレーニングなどを提供することで、代理店ビジネスの売上を最大化する取り組みのことです。PRMを強化することによって代理店との連携が円滑になり代理店ビジネスの長期的な効果が見込めるようになるでしょう。

また、PRMを強化することはベンダー・代理店双方の売上向上にも繋がるため、しっかりと体制を整えることでWin-Winな関係を構築することができます。

1-2. アメリカにおけるパートナーリレーションシップマネジメント(PRM)の市場規模

パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)の基礎知識についてお分かりいただけたでしょうか。ここからは、アメリカにおけるパートナーリレーションシップマネジメント(PRM)の市場規模について解説します。

2019年頃より北アメリカが先立ってPRMツールを活用するようになりました。また、PRMと似た概念で、パートナー(代理店)の成功にコミットしていくベンダー(メーカー)の担当者である「パートナーサクセス」職は、シリコンバレー界隈を中心に広がっており、LinkedInでは4万件以上ヒットします。

以上より、パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)は、アメリカを中心に拡大していることが読み取れます。それでは、アメリカにおけるパートナーリレーションシップマネジメント(PRM)市場規模はどれくらいなのでしょうか。

引用:Partner Relationship Management Market Size, Share & Trends Analysis Report

アメリカのコンサルティング会社であるGrand View Research社のパートナーリレーションシップ(PRM)市場調査レポートによると、2020年の世界のパートナー関係管理の市場規模は548億2000 万米ドルと評価され、2021年から2028年にかけて14.9%の年平均成長率 (CAGR) で拡大すると予想されています

当レポートによれば、特にIT業界では、さまざまな組織が自社商材を販売するために販売代理チャネルを活用しています。販売パートナーが増加していくにあたり、効率的に管理することが困難となるため、パートナービジネスの分析ツールの需要が高まっているようです。

PRMツールを活用することで、販売パートナーの状況の可視化・分析や、販促資金管理などの手動処理コストの削減ができるため、戦略的なパートナーセールスを実行できます。以上のような手法により、さまざまな業界での需要がこれから急増すると予想されています。

2.パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)ツールの導入メリット

パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)ツールの需要が拡大していることがわかりますが、ツール導入により実際にどのようなメリットが生じるのでしょうか。

この章では、パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)ツールの導入メリットについてご紹介します。

2-1. パートナーのことを深く知ることができる

パートナービジネスを始めるにあたって、最も大切なことは「販売パートナーをよく知ること」です。各販売パートナーは異なる性質を持っているため、モチベーションの上げ方や、パートナープログラムで支援するべきポイントが変わってきます。

PRMツールを導入し、パートナーの情報を管理することで、販売パートナーの稼働率や売上に合わせて柔軟にサポートする事ができるため、効率よく販路拡大を目指せるでしょう。

2-2. 1つのクラウドに多数のパートナー情報を集めることができる

PRMツールでは、1つのクラウドサービスに販売パートナーを情報を集約したり、販売パートナー同士が繋がることができます。簡易に販売パートナーを集められるため、販売パートナー同士のコラボレーションも期待できるでしょう。

また、集約したデータより、相性のよいベンダー(メーカー)と販売パートナーを繋ぐツールもあるため、パートナー開拓においても活用することができます。

2-3. 最適な支援を販売パートナーに提供することできる

パートナーの状況をPRMツールで管理することによって、パートナーの進捗状況や求めている支援に対してリソースを提供するなどして、瞬時に対応することが可能になります。

無駄な時間を省きパートナーの支援を欠かさず行うことで、モチベーション向上につながり、最終的には利益が上がる可能性が高まります。

PRMツールを導入することによってベンダー(メーカー)・販売パートナー間の情報共有がしやすく、必要なコミュニケーションのみに時間を割く事ができるため、企業間の連携を効率化させたい場合には大きな効果を発揮します。

3.【業界別】パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)の導入事例

パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)の導入メリットについてお分かりいただけたかと思います。それでは、実際にどのような企業がどのような目的でパートナーリレーションシップマネジメント(PRM)ツールを活用しているのでしょうか。

この章では、海外のパートナーリレーションシップマネジメント(PRM)ツール導入事例を、PRMツール提供企業の先駆けであるImpartner社Allbound社zinfi社の導入事例ページからピックアップしてご紹介します。

業界や規模ごとに記載しておりますので、自社のパートナービジネスと照らし合わせてツール導入のご参考にしてください。

3-1.IT業界

3-1-1. Adobe,Inc.

Adobe社は、アメリカに本社を置き、クリエイティブ・デザイン、ビデオ編集ツールを提供しています。

パートナーとより効果的なコミュニケーションを取るために、パートナーとのコミュニケーションツールとなるSocial on Demandを立ち上げました。また、PRMツールを用いて新規情報をオンデマンドとして複数の言語で配信しているため、どこの地域にいるパートナーに対しても最新情報を配信することが可能になりました。

3-1-2. ViaWest,Inc.

ViaWest社は、アメリカに本社を置き、商業用の不動産投資を行っています。

PRMでパートナープログラムやパートナー登録など一貫して自動で管理あうるために導入しました。自動で管理・分析出来るようになり、時間削減やパートナー申請の30%UPに成功しました。この企業はPRMツールの導入により工数削減をした結果、成功した例です。

3-1-3. YourSix,Inc.

YourSix社は、アメリカに本社を置き、セキュリティー関連のSaaSを提供しています。

パートナーとの情報共有や、トレーニングを管理するパートナーポータルが必要だったため、PRMツールを導入しました。その結果パートナー153社とのオンボーディングに成功し、販路拡大が以前に比べて簡単になりました。ひとつのポータル内でやり取りをすることによって、様々なツールから情報や資料を探し出す手間が減ります。

3-1-4. Serko,Inc.

Serko社は、ニュージーランドに本社を置き、旅行管理および経費管理のソフトウェアを提供しています。

ニュージーランド拠点にも関わらず、ヨーロッパに6,000社近くのパートナーを持つ同社ではPRM導入によって全てのパートナーに対してマネジメントができるようになりました。

国際的なパートナーが多いため、情報共有のサポート体制が弱く、パートナーが自信を持ってプレゼンすることが出来ない点に課題を持っていましたが、PRMツールの導入によりオンボーディング施策や説明ページなどを制作し、パートナーのセールス力を向上することができました。

3-2.金融業界

3-2-1. Starling Bank,Inc.

Starling Bank社は、イギリスに本社を置く、デジタル銀行です。

安定して情報の管理を行うために、手動で行っていた作業を全て排除し、新たに生まれた時間を別の作業に割くことによって作業効率が向上しました。

また契約書のテンプレート作成や容易なカスタマイズ機能のおかげで、パートナーとのやり取りの手間が減ったそうです。パートナーごとに異なる対応を行う企業にとって、ミスを減らすという観点でもクラウド上で行うことが出来るのは非常に便利です。

3-3.製造業界

3-3-1. National Instruments,Inc.

National Instruments社は、アメリカに本社を置き、 自動テスト制御器やLabVIEW等のプログラミング言語を提供しています。

PRMツールを導入したことにより、2年間で120%の売り上げ向上・NPSを30%向上させることに成功しました。半導体などを扱う国際的なエンジニアリング会社で700社を超えるパートナーとビジネスを行っています。全世界に対するパートナープログラムなため、「Alliance Day」のような大きなイベントを開いたり、PRMツールを通じて、コミュニケーションを取っているようです。

3-3-2. Mapiful,Inc.

Mapiful社は、スウェーデンに本社を置き、地図印刷サービスを提供しています。

PRMツールを用いたことによって、数多くのインフルエンサーと繋がることたが可能になり、年間13,000人のパートナーとのオンボーディングに成功しました。またメールとデーターベースの管理が容易になり月に45時間の節約が可能になったそうです。

不要な時間を削減し、多くのパートナーと密なコミュニケーションを取ることで成功に近づいた例です。

3-4.アパレル業界

3-4-1. Love, Bonito,Inc.

Love, Bonito社は、シンガポールに本社を置く、グローバルファッションブランドです。

同社はオーストラリアや米国で、アフィリエイトパートナーを用いて認知拡大を行っていたため、アジアでの認知度が低いことが課題でした。そのため、PRMツールに備わっているポータルで、アジアへ発信しているアフィリエイトチームを見つけ、パートナービジネスを行うことで、改善に務めました。

ターゲット層によってはアプローチしづらいパートナーでも、PRMツール内で開拓できることは非常に便利ですね。

3-5.飲食業界

3-5-1. Rastelli’s,Inc.

Rastelli’s社は、アメリカに本社を置き、精肉を卸売しています。

直接販売では品質、信頼性、安全性の高い食品に対する消費者のニーズに対して、適切な顧客に商材を届けることが出来ていないことが課題でした。そこでパートナープログラムを用いることによって、状況に応じて顧客に商材を提供ができると言う点に惹かれ、PRMツールも導入しました。

PRMツールの導入により、自社に適したパートナーを探すことが容易になった他、パートナーに自動でメルマガ配信が可能になったりパートナーへの報酬を公平に支払うことが出来るようになったなど、様々な効果を発揮しているようです。

3-5-2. Purple Carrot,Inc.

Purple Carrot社は、アメリカに本社を置き、ヴィーガン向けのミールキットを販売しています。

新規顧客を獲得するためのコストが非常にかかるため、パートナープログラムを強化することで、マーケティングの多様化と強化を行うことにしました。

そこでPRMツールを導入し、ポータル内の情報を有効に用いることによってアフィリエイトプログラムを中心に強いネットワークを素早く確立することに成功しました。

4.パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)ツール事例

多くの国と地域のスタートアップ、企業は、PRMを導入し、業績を伸ばしていることがわかります。

この章では地域ごとにPRMツールを提供している企業の例を紹介し、それぞれの特徴を解説していきます。最後にPRMツールを提供する日本企業についてもご紹介しますので、ツール導入を検討している方はぜひご参考にしてください。

4-1.北アメリカ

4-1-1. Sales Cloud PRM

SalesforceはSFA(営業支援ツール)として導入している企業も多いのではないでしょうか。Salesforceには、パートナービジネス担当者向けの機能も搭載されています。

AIが顧客のフェーズに合わせて適切な資料をパートナーに提供します。また、パートナーはどのデバイスからでも顧客にメールを送信できるようになるため、適切なタイミングで適切なメッセージを送ることが可能になります。

パートナーの需要に合わせて適切な資料を送ることはPX(パートナー・エクスペリエンス)の向上に繋がり、長期的に良好な関係を築く上でとても重要です。それをAIで実現できれば、効率的なパートナービジネスに繋がります。

4-1-2. PartnerStack

BtoBのSaaS企業に特化したPRMツールを提供しています。パートナープログラムをPartnerStack上に宣伝すれば、登録している何千ものパートナーにリーチできることが強みです。また、パートナーごとにカスタマイズしたオンボーディングを自動化できたり、稼働状況から自動的にランクアップしインセンティブを提供できる機能もあります。

パートナープログラムの立ち上げやランク設定など、工数がかかりがちで難しい部分を、データもとに自動化できれば、適切かつ効果的なパートナープログラムの実行に繋がりそうです。

4-1-3. Allbound

シンプルにパートナー管理が出来るインターフェースが特徴です。オンボーディングから、マーケティング、案件創出まであらゆるサービスが搭載されています。

パートナービジネスは、自社のみでなく様々な企業と連携する必要があります。ITリテラシーの高さはパートナーにより様々であるため、ツールを導入しづらい点が課題です。そのため、誰でも操作しやすいUI・UXは、PRMツール導入においてとても重要視すべき点になっていくかと思います。

4-1-4. OneAffiniti

マーケティング施策を一気通貫で管理できるツールです。パートナーの潜在〜顕在顧客の情報を管理でき、顧客に対して適切なマーケティング施策を実行することが可能になっています。

パートナーだけでなく、その先の顧客情報まで可視化できるため、パートナー任せでなく共に売上を伸ばす施策を実行できる点が強みです。

4-2.ヨーロッパ

4-2-1. Kiflo

中小企業向けのPRMツールです。パートナーのオンボーディングを自動化したり、ポータルの提供により顧客情報や販促資料の共有などが簡単になるため、業務効率化に繋がります。また、集約された情報によりパートナープログラムのROIを自動で計算する機能もあります。

パートナープログラムを設計しても、その後の運用は属人的になりやすくROIの測定はなかなか難しいため、ツールの導入により解決されればパートナービジネスでのさらなる売上増加が見込めます。

4-2-2. Qollabi

フレームワークをもとにパートナービジネスのOKRを作成することが可能です。また、立てた戦略をパートナーへ共有したり、共同で編集することができることが特徴です。

OKRのフレームワークが搭載されているため、担当者が変わっても適切な戦略立案が可能になり、イネーブルメントの実現が行いやすくなります。パートナービジネスは属人的になりやすいため、ツール導入によりパートナーサクセスの組織を教育することも1つの手です。

4-3.西太平洋とその周辺の地域

4-3-1. Trackier

Webサイトのトラフィックデータ等から、ベンダーの顧客層に近いパートナーを見つけることができたり、競合他社で活躍しているパートナーを分析できます。

自社にマッチしたパートナーを開拓することは難しいため、ツールを活用して活躍できそうなパートナーを分析できれば、かなり効率的にパートナービジネスを行うことができそうです。

4-3-2. 纷享销客(fxiaoke)

CRM、PRM、SCRMを統合して、企業にマーケティング管理、販売管理、サービス管理を提供します。CRMツールの提供を主な事業とし、追加機能としてPRMやSCRMも提供しているようです。

パートナーに対して一貫して顧客の動向を知らせることが可能になるため、ベンダーの業務効率化に繋がり、パートナーも販売活動を行いやすくなり双方に大きなメリットが見込めます。

SCRM:
SCRMとは(Social Customer Relationship Management)の略で、「ソーシャルメディアを用いた顧客管理で、エンゲージメント構築を促進する活動」を意味します。

4-3-1. Oracle NetSuite

パートナー・ベンダー双方がリード顧客情報を追跡でき、獲得コストとコンバージョン率を測定することができます。よって、共同でマーケティング戦略を立案することが可能になります。

パートナーに顧客獲得〜カスタマーサクセスまで一気通貫まで自走して行ってもらうことが、パートナービジネスで非連続に売上を伸ばすコツです。パートナーに顧客情報を可視化して、戦略を立ててもらえるようになれば、自走できるパートナーを育成しやすくなります。

4-4.日本

4-4-1. PartnerSuccess

日本国内で初めて提供されたPRMツールです。日本の商流に特化しており、日本企業がツールを導入してパートナービジネスを行うために最適化されたインターフェースです。

パートナー企業の営業一人ひとりの稼働率を可視化できたり、情報共有など作業ベースのコミュニケーションの工数が削減できるため、販売パートナーとの関係性構築に時間を費やすことができます。そうすることで、「パートナーサクセス」を実現し、効果的にパートナービジネスで売上を伸ばすことができるでしょう。

5.まとめ

パートナーリレーションシップマネジメント(PRM)の市場拡大の背景として、パートナービジネスの分析や作業工数の削減により、売上を伸ばしたいというニーズが高まっていることが挙げられます。

すでに海外ではPRMツールを用いて、作業効率化UP・売上向上・パートナーの満足度向上やモチベーションUPなどの効果を出している施策が多く見られました。

まだまだ日本国内では浸透しきっていないPRMツールですが、気になる方は是非、今回紹介した導入企業を参考にPRM導入をご検討してみてはいかがでしょうか。

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