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SaaSの代理店戦略とは?IT業界の動向に合わせた戦略とオンプレミスとの違い

SaaSの代理店戦略とは?IT業界の動向に合わせた戦略とオンプレミスとの違い

2024.10.24

  • SaaS / サブスクリプション

  • パートナービジネス戦略

AWSなどのサーバーが普及する前は、サーバーを構築する際に自社で物理的なサーバーを保持するオンプレミス型が一般的でした。しかし、現在はサーバーをインターネット経由で利用するクラウド型が主流です。

今回は、IT業界の中で急速に市場が成長しているSaaSに特化した代理店戦略についてご紹介します。オンプレミス型との違いについても記載していきますので、SaaS商材で売上が伸び悩んでいる方はぜひご参考にしてください。

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1.オンプレミスとクラウドの特徴

コロナウイルス感染拡大によるテレワークの増加や、政府のDX推進などの影響により、IT業界の動向は急スピードで変化しています。

特にここ数年での大きな変化として、「オンプレミス」から「クラウド」の移行が挙げられます。総務省が2021年7月30日に公表した「令和3年 情報通信白書」によると、2020年にクラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は68.7%であり、2016年からの4年間で46.9%から21.8ポイント上昇しています。

代理店ビジネスを行う際は、このような市場の変化に合わせて戦略を変えていく必要があります。時代に沿った戦略を立案し実行するために、まずはオンプレミスとクラウドのそれぞれの特徴についてご説明します。

1-1. オンプレミスとは

オンプレミスとは、企業がサーバー・ネットワーク・ソフトウェアなどを自社で構築し、自社で運用する形態です。

自社のニーズにそって設計できるため、独自のカスタマイズがしやすく、既存のシステムと連携がしやすくなることが最大のメリットです。また、社内のネットワークで完結するため、セキュリティ面でも安全性が確保されています。

一方で、ゼロから自社でシステムを構築するため、膨大な初期費用や構築期間がかかることがデメリットとして挙げられます。そのため事業縮小や、撤退するような事態に陥った場合は、大きな損失になってしまうでしょう。

つまり、オンプレミスは代替できない独自の業務プロセスの設計や秘匿性が高いシステムなどは適していますが、それ以外のサービスへ適用するにはデメリットの方が大きいと考えられます。

1-2. クラウドとは

クラウドとは、インターネットを通して必要なサービスにアクセスし、利用する形態です。

サーバー構築を自社で行わないため、アカウント登録のみですぐにサービスを利用でき導入コストが安価であることが特徴です。また、サーバーを稼働させるための人件費や修理費用がかからないため、維持コストがかからないこともメリットの一つです。

一方で、既に構築されてあるシステムを使うため全てをカスタマイズできるわけではなく、自社で既に起用しているシステムと連携が難しい場合があることがデメリットとして挙げられます。

短期間の契約が可能であるため、仮に成長や収益が見込めなくなった場合でも撤退が可能であり、低リスクでシステムを導入したい場合に適しているといえるでしょう。

2.SaaSに特化した代理店ビジネス

オンプレミスからクラウドへの移行が進んでいる中、「SaaS」のサービスが伸びています。

富士キメラ総研が2020年に公表した「ソフトウェアビジネス新市場2020年盤」によると、SaaSの国内市場は2023年に1兆円を超えることが予想されています。

すでにSaaSを導入していたり、自社サービスとして販売している法人も多いので、既にご存じの方が多いかと思いますが、ここからはSaaSの基礎知識について整理した上で、SaaSの代理店戦略についてご紹介します。

2-1. SaaSとは

SaaSとは、「Software as a Service」の頭文字を取った略称で、必要な機能をクラウド経由で利用できるようにしたソフトウェアの提供形態のことです。

クラウドサービスの形態の一種であり、似ている形態としてIaaS・PaaSなどが挙げられます。

以上の3つは、提供するサービスの構成要素の段階によって区別することができます。システムの構築に必要なサーバーやOS、ミドルウェア、アプリケーションをまとめて提供するのがSaaSです。

SaaSの特徴として、アップデートの管理をベンダーが管理をおこなっていることが挙げられます。そのため、顧客のフィードバックをもとにサービスのアップデートや機能追加を都度行うことができ、顧客は更新のタイミングでその機能を利用することができます。

また、SaaS企業の多くは顧客に商品・サービスを一定期間提供し、利用期間に応じて利用料を支払ってもらう、サブスクリプションモデルを採用しています。オンプレミスとは異なり、月額課金であることが多く単価が安い傾向にあります。

また、利用期間に対しての課金となるため、いかに継続して顧客に購買してもらうかが売上増加の鍵となります。

2-2. SaaSの代理店戦略

ここからは、以上の特徴を踏まえた上でSaaSに特化した代理店戦略についてご紹介します。

オンプレミスは売り切りであり、なおかつ単価が高いため、一度案件をクロージングすれば売上があがる仕組みです。

一方で、SaaSはサブスクリプションモデルであり1契約あたりの単価が安価であるため、顧客にいかに長期利用してもらうかが鍵となります。つまり、一度売り切れば終了というわけではありません。

そのため、ほとんどのSaaS企業はカスタマーサクセスを立ち上げますが、特に立ち上げ間もない時期は大幅にリソースを割り当てられず細やかなサポートを行うことができません。特に地方エリアなどは導入後にほとんど手つかずになってしまいますので、知らずに解約されることも発生します。

そこで非常に重要な役割が販売代理店です。販売代理店の営業リソースを活用してカスタマーサクセスを行うことで、目の届かない顧客へのサポートが可能になり、解約率の上昇を防ぐことが可能になります。

代理店に顧客と長期的に良好な関係を築いてもらうことが、SaaSの代理店戦略の勝ち筋となるでしょう。

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3.SaaSの代理店ビジネスで抑えるべきポイント

SaaSの代理店戦略では、代理店が顧客に対して長期利用を促すことが重要になるということをお分かりいただけたかと思います。

それでは、SaaSの代理店ビジネスで売上を拡大するために具体的にどのようなポイントを抑えるべきなのでしょうか。ご紹介していきます。

3-1. 自社理解を深めてもらう

SaaS商材はIT業界の中でも比較的新しい形態であるため、すべての代理店が市場全体まで把握できているとは限りません。

代理店は自社以外にも複数のSaaSベンダーと契約を結んでいる事が多い中、自社商材に注力してもらうためには、代理店に「提案しやすい」と思ってもらうことが重要です。

代理店にとって「提案しやすい」商材になるためには、サービスの機能の説明だけでなく市場全体を見渡したときの強み・弱みやポジショニングを明確にして伝える必要があります。そうすることで、代理店の顧客への提案がより説得力のあるものになるため、クロージング率を格段に上げることができるでしょう。

まずは、自社分析を行うことで、自社について代理店に完結に説明できるようにしておきましょう。

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3-2. フェーズ毎の契約種別

SaaSは顧客に対して長期利用してもらうことが鍵となるため、クロージング後も顧客をフォローしてもらう必要があります。そのためには、代理店にリード獲得〜カスタマーサクセスまで一貫して行ってもらう体制が理想です。

しかし、契約してすぐに理解も浅いままカスタマーサクセスまでを行うことは難しいかと思います。そこで、代理店のフェーズに分けて契約形態を変えることが有効です。

上の図は、パートナー数と自走力を表しています。ピラミットの上に行くほど、パートナーが紹介〜販売・サポートまでを自力で行ってくれますが、その分数も少なくなります。

現在、直接販売のみで販路を確保している場合、初めに取り掛かるべきパートナー種別は「紹介」です。パートナーにリード顧客を確保してもらい、商談以降はベンダーが行うため商材に対する理解度が浅い場合でも対応可能です。

「紹介」である程度実績が伸びてくれば、次のステップとしてパートナーを「取次」にパワーアップしていきましょう。「取次」では案件創出からクロージングまでをパートナーが行うため、商材に対する深い理解が必要です。

そしてここまで実績があがれば、最後は「卸」にステップアップしていきます。

「卸」では、自社の商材を完全にパートナーに任せることになります。カスタマーサクセスもしっかり行ってもらいますので、商材のことをよく理解してもらった上で販売してもらうことが必要になります。

まずは紹介から始めて、自社理解を深めてもらった後に、取次・卸とステップアップしていきましょう。その際には、契約形態に合わせてパートナーへのサポートが必須となります。

3-3. 定期的な育成体制

SaaSはクラウド上でシステムの管理をベンダーが行っているため、ソフトウェアのアップデートがタイムリーであり更新性が高いことが特徴です。

機能の変更・追加が頻繁に行われるため、代理店に最新の情報を提供し続けることが重要です。

そのためには、定期的な育成体制を整えましょう。具体的には、研修トレーニング・勉強会・販促資料提供などが挙げられます。代理店のフェーズや稼働率、案件成約率などに合わせて育成内容や頻度を変えることで、より効果的に売上拡大ができるでしょう。

3-4. 協業メリットが生まれる代理店ビジネス設計

代理店を通して顧客の長期利用を促すためには、ベンダーと代理店が長期的に良好な関係を築くこともとても重要です。長期的にお互いの売上が上がっていくような体制を構築する必要があります。

そのためには、自社のビジネスと代理店のコアビジネスが協業することでシナジーが生まれる設計を作りましょう。

単価が安価であるSaaS商材で代理店にメリットを感じてもらうためには、ただ販売してもらうだけではなく、協業メリットを提案するということが有効です。また、長期で扱ってもらうという観点でも、協業することでコアビジネス自体にもメリットを感じてもらえれば、より自社商材を販売することに注力してもらえるでしょう。

4. まとめ

SaaSは従来のオンプレミスとは異なった特徴を持っています。同じITサービスでも、代理店ビジネスの体制を再構築しなければ、効率的に売上を拡大させることは難しいでしょう。

SaaSの特徴を踏まえた上で代理店ビジネスを行えば、販路を格段に広げることができます。SaaSで売上が伸び悩んでいる方は、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。

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